広瀬八段、再び五分!渡辺王将の猛反撃に耐え2勝目「ギリギリ逃げられた」

[ 2020年2月22日 05:30 ]

第69期大阪王将杯王将戦 7番勝負第4局第2日 ( 2020年2月21日    神奈川県箱根町・ホテル花月園 )

箱根大名行列!第4局に勝利した広瀬八段は、笑顔で紙吹雪(撮影・吉田 剛、協力・大名行列保存会)
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 挑戦者・広瀬章人八段(33)が大混戦の終盤戦を際どく制し、シリーズ対戦成績を2勝2敗の五分に戻した。細かい攻防の第1日からわずかに抜け出し、リードを保った状態でゴールに向かいながらも、渡辺明王将(35)の激しい追い込みを受け複雑な展開に。それでも前半の駒得が最後まで効力を発揮して勝利に達した。第5局は3月5、6日に大阪市のKKRホテル大阪で行われる。

 楽に勝てる相手ではない。検討陣が広瀬有利を指摘する状況に持ち込みながらも当の本人は歯を食いしばって勝ち筋を探していた。「終盤は後手王が広く、持ち時間も少なくなって焦ってしまった。でも自王の兼ね合いを見ながらギリギリ逃げられたと思う」。2勝目を確保した挑戦者はホッと安堵(あんど)の息だ。

 封じ手(49手目)の▲5四歩が、まず意表を突く一手。「あの近辺から苦労した」とはいうものの、形勢は少しずつ広瀬に傾いていく。「ギリギリのタイミング」と満を持した59手目▲3七桂=第1図=、さらに63手目▲4五桂と右桂を二段活用させて迫力の攻めを構築する。この時点では心地よい追い風に乗っていたが…。

 さていかに仕留めるか。フィニッシュが見え始めてから王将の猛反撃を受ける。一瞬にして勝敗が入れ替わる頓死筋もちらつく。大量リードを奪いながら知らず知らずの間にうっちゃられた第3局の記憶もよみがえる。それでも駒台に最多で8枚、所狭しと並んだ「歩」が心強い味方だった。

 前日に渡辺から浴びた細かい攻めに対応する代償として獲得した戦力たちだ。このアドバンテージは予想以上に効いた。知力体力の総力を集めて逆転の可能性を探っていた渡辺をして「結局、最後は歩が足りない変化が多かった」と言わしめるほど。

 7番勝負開幕前は充実著しい王者に対し苦戦が予想されたチャレンジャー。ところが先手番をきっちりモノにする堅実さで、気がつけば土俵中央でのガップリ四つをキープしている。「これから3番勝負。佳境に入りますが、変わらずに一生懸命頑張りたいと思います」と広瀬。両者とも持ち味を十分出し切ってのタイスコアだ。7番勝負は均衡を保ったまま後半戦に突入する。(我満 晴朗)

 ▼渡辺王将 最後まで一手足りなかった。次局は月も変わる。年度末でもう一踏ん張りしたい。(この日の黒星で公式戦3連敗。巻き返しを期す)

 《箱根“トリプルパンチ”》箱根周辺は“トリプルパンチ”に見舞われ観光客が激減している。昨年5月の大涌谷入山規制(現在は解除)に続き、10月には台風19号による土砂崩れが発生。落ち着きを取り戻したところで、今度は新型コロナウイルス感染拡大の波。ホテル花月園の総支配人・足立守男さんは「客足減は東日本大震災よりひどいかも」と心配していた。

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