勸玄君は八代目新之助を襲名 本音は“海老蔵になりたい” 頼もし5歳、どや顔で「遊びより稽古」

[ 2019年1月15日 09:30 ]

海老蔵 20年5月に団十郎襲名

<市川海老蔵改め十三代目市川団十郎白猿襲名披露 八代目市川新之助初舞台 歌舞伎座記者会見>舞台で挨拶する堀越勸玄くん(撮影・郡司 修)
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 八代目市川新之助を襲名する勸玄君は、報道陣から「稽古と遊びはどっちが好き?」と聞かれ「稽古」と可愛らしいどや顔。隣で聞いていた海老蔵は「舞台が好きということは歌舞伎の家に生まれてよかったと感じられてうれしい」と目を細めた。

 自身は85年に七代目市川新之助を襲名した際、同じ質問に「遊び」と答えたことを指摘され「私の方が素直ですね」と笑った。勸玄君の襲名については「決まる前から彼は新之助だと思っているところがありまして、本当は海老蔵を継ぎたかったみたいです」と明かし、さらに先を見据える息子の頼もしい横顔をほほ笑みながら見つめていた。

 勸玄君は4歳の時に母麻央さんと死別。歌舞伎関係者によると、海老蔵が舞台などで不在の際には、伯母の小林麻耶さん(39)が昨年7月に結婚した夫とともに世話をしに来ている。母親がいない環境でも持ち前の明るさを失わず、麻央さんが亡くなった2週間後に歌舞伎座で宙乗りを成功させるなど、悲しみを乗り越えて舞台に立ってきた。

 この日も大勢の報道陣の前で「父も名乗っておりました市川新之助の名跡を八代目として相続いたします」と堂々とあいさつ。海老蔵は「さっきまで“えーできなーい”みたいなことを言っていたが、いざ緞帳(どんちょう)が上がりますと、堂々とやっている」と称えた。新之助は将来団十郎になる名跡で、海老蔵も襲名後にそのプレッシャーに苦しんだが、公の場ではつらつとした姿を見せる勸玄君は「新之助」の重圧も乗り越えていきそうだ。

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