余命3カ月宣告から1年4カ月で映画完成…大林監督「あと30年頑張る」

[ 2017年12月17日 05:30 ]

映画「花筺」の初日に舞台挨拶を行った(左から)山崎紘奈、常盤貴子、大林宣彦監督、矢作穂香、門脇麦
Photo By スポニチ

 肺がんと闘いながら大林宣彦監督(79)が執念で完成させた映画「花筐/HANAGATAMI」が16日、初日を迎えた。東京・有楽町スバル座では窪塚俊介(36)、満島真之介(28)、常盤貴子(45)ら俳優陣が駆け付け、満員のファンと一緒に監督に拍手を送った。

 檀一雄の小説が原作。太平洋戦争勃発前夜を生きる若者たちの青春群像劇だ。撮影に入る直前の昨年8月、肺にステージ4のがんが見つかり、大林監督は余命3カ月を宣告された。抗がん剤投与など治療を受けながらの撮影となったが、見事に乗り切った。

 「3カ月どころか、1年4カ月も生きています。戦争で殺されなかったのだから、がんごときでは死んでられない。逆にがんが作品に緊迫感を与えてくれた。僕は宿主で、がんは宿子。せっかく共存しているのだから“一緒に長生きしよう”とがんに言い聞かせている。あと30年は頑張りたい」と前を向いた。関係者によれば、既に次回作の準備にも入っている。

続きを表示

この記事のフォト

2017年12月17日のニュース