幸四郎 親・子・孫三代が同時襲名 18年に披露興行 37年ぶり

[ 2016年12月8日 18:00 ]

「二代目松本白鸚、十代目松本幸四郎、八代目市川染五郎襲名披露記者発表」を行った(左から)松本金太郎、市川染五郎、松本幸四郎
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 歌舞伎俳優の松本幸四郎(74)、市川染五郎(43)、松本金太郎(11)が8日、都内で会見を開き、それぞれ二代目松本白鸚、十代目松本幸四郎、八代目市川染五郎を襲名することを発表した。襲名披露興行は2018年1、2月の東京・歌舞伎座を皮切りに全国各地で行う。

 直系の親・子・孫の三代で同時に襲名するのは1981年(昭56)以来、37年ぶりとなる。37年前も初代白鸚、九代目幸四郎、七代目染五郎を高麗屋が三代で襲名している。

 父が名乗った白鸚を襲名するということで幸四郎は「今日の日のために(歌舞伎を)やってきたのでは、しみじみと思えるくらい幸せでございます」と感無量の様子で喜んだ。三代での襲名披露は予想もしていなかったと明かし「半分くらい“神ってる”」と流行語を交えて表現。「来年悔いのないように幸四郎を務めまして、息子、孫に受け渡したい」と語った。

 「松本幸四郎」の大名跡を受け継ぐ市川は「自分の気持ちはただただ感激しております」と笑顔。「ずっと歌舞伎の舞台に立ち続けたい、高麗屋が代々演じてきた役を自分が体現したい。その気持ちは名前が変わりましても変わりません。命のあるかぎり続けたい」と力を込めた。

 金太郎は「八代目市川染五郎を襲名させていただきます。よろしくお願いいたします」と緊張の面持ちであいさつした。

 襲名後、幸四郎、染五郎は歌舞伎以外でやってみたい役を聞かれ、幸四郎は「お客様の『白鸚のラ・マンチャ(の男)が見たい』という声があればそのご要望に応えたい」と意欲。対して染五郎は「1人でも多くの人に歌舞伎が好きなんだと伝えたい。“歌舞伎”という言葉にこだわってやっていきたい」と話していた。

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