田口トモロヲ 声の仕事は意外「ドクターX」語りは名物に

[ 2016年12月8日 08:00 ]

田口トモロヲインタビュー(上)

テレビ朝日「ドクターX~外科医・大門未知子~」のナレーションを務める俳優の田口トモロヲ
Photo By 提供写真

 女優の米倉涼子(41)が主演を務め、快進撃を続けるテレビ朝日の人気ドラマ第4シリーズ「ドクターX~外科医・大門未知子~」(木曜後9・00)。「これは一匹狼の女医の話である――」と物語を彩るナレーションは、俳優の田口トモロヲ(59)が第1弾(2012年)から担当している。田口と内山聖子ゼネラルプロデューサーに、今や作品に不可欠になった“語り”への思いを聞いた。

◆「プロジェクトX」から「ドクターX」へ「『X』が付く時は…」

 大ヒット番組とあり、田口への反響も大きい。「『ドクターX、見ていますよ』と声を掛けられますが、いつも『僕、出ていないけどね』と返しています」と笑って明かした。

 田口の起用理由について、内山氏は「『こんな医者がいたらいいな』というところから、このドラマを始めましたが、この医者は決してファンタジーじゃなく、探したら、どこかにいるんじゃないか。つまり『ドキュメンタリーである』というふうに思って、それを表現するナレーションを考えていました。それに、医者という“職人”にスポットライトを当てるドラマ。ドキュメンタリーで職人といえば、田口さんがナレーションをされていた『プロジェクトX~挑戦者たち~』(NHK、2000~05年)。『プロジェクトX』の構成感は非常に好きだったので、その流れもあり、田口さんにお願いしました」と回顧。田口も「『X』が付く時は、僕に話が来やすいんだな」と冗談めかして笑い、当時を思い返した。

 ナレーションの仕事は「なるべく個性が出ないように作りたい。あまり出しゃばらないというのを心掛けています」が田口の信条。第1弾のナレーション撮りの際には、最後の部分「外科医・大門未知子、またの名をドクターX」で「自分の中で着地点をもう少し大きくしなきゃいけないかなという気持ちが自然と読み方に表れたりすると、演出家から『もう少しアッサリ』と指示があったり」したという。「演出家に『この言葉を立てて』とディレクションされれば、もちろん努力しますが、僕はあまり最初から意図的に何かをしようというタイプじゃないと思います。まずは演出家の方向性を見極めてからという感じです」と取り組み方を語った。

 他番組のナレーションとの違いを聞くと「たぶん文章の成り立ちを追い掛けていくことによって、おのずと変わってくると思うんですよね。僕が特に意識するわけではなく、文章の成り立ちで、もう(ナレーションの)個性が変わるということなんだと思います」と分析した。

◆「ナレーションの仕事が増えるとは思ってもみませんでした」

 田口の声の魅力について、内山氏は「ドラマにベッタリ寄り添わず、乾いている感じ。突き放しているんですが、その分だけ真実を語っているような感じがします。声のトーンというより、節やリズム感」と評するが、本人は「自分でいい声?全く思わないですね。だから、こういう形で(声を)発見していただいて、ありがたいことだと思います。この芸能の仕事は、やっぱり主観だけじゃない、客観もあるんだなと。もちろん、俳優という職業は自発性がないと成り立たないと思いますが、客観というか、自分で気づかない部分を発見していただいて、広げていただけるものなんだなと。自分でもナレーションの仕事が増えるとは思ってもみませんでした」と自身も意外だったと告白した。

 「ドクターX」は「もちろん大事な作品」と位置付け「こんなに続くというのは、たくさんの視聴者の方々に支持されているということですから。貢献できていれば、うれしいですね」。今後、第5弾、第6弾と続けば、ナレーションも続投?の質問には「やらせていただけるんだったら、もちろん。ここまでやったんですからね」と意欲を示した。

 田口のナレーションで勢いづくかのように、今夜も大門未知子が颯爽と闊歩する。

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