故郷・姫路に米朝さんの墓 米団治「白鷺城と2つの国宝で活気が」

[ 2016年11月7日 05:45 ]

米朝さんの墓を囲む三男・渉氏(前列左から2人目)、長男の桂米團治(同3人目)、月亭可朝(右端)、二男・透氏(2列目左から2人目)

 昨年3月に89歳で亡くなった人間国宝の落語家桂米朝さんの墓が故郷の兵庫県姫路市内に造られ、弟子で長男の落語家桂米団治(57)らが参列して6日、お披露目式が行われた。

 米朝さんの誕生日にあたるこの日、2014年6月に88歳で亡くなった妻絹子さんも共に納骨された。家族や月亭可朝(78)らの弟子、母校・旧制姫路中(現姫路西高)時代の友人ら51人が出席。米団治は「生きていれば91歳。でも生きていれば、でなく、皆さんの心の中に生きていると思う」と力を込め、「姫路が大好きな人でした。白鷺城と米朝、2つの国宝で姫路にもっと活気が出れば」と期待した。

 落語家で初めて文化勲章を受けた米朝さんは、姫路市の名誉市民でもあった。姫路市が名古山霊苑の一区画を提供し、米団治ら家族が「姫路の落語ファンに喜んでもらえるなら」と建立を決めた。次男透氏(55)の発案で上から見て「米」の字になるよう墓石を配置。奥の左右の石には、「八十八(やそはち)」の俳号を持つ米朝さんの俳句4句が刻まれている。

 また、米団治は尼崎市にある米朝さんの生前の自宅の整理が「8割方まで進んだ」と明かした。来年1月28日、姫路市にある県立歴史博物館で開幕する特別展「人間国宝・桂米朝とその時代」。自宅から発見した同じ落語四天王の一人、故三代目桂春団治さんに稽古をつけた「親子茶屋」の直筆原稿などが展示される。

続きを表示

この記事のフォト

2016年11月7日のニュース