最年少プロ棋士誕生!14歳2カ月・藤井聡太 加藤一二三を5カ月更新

[ 2016年9月4日 05:30 ]

 将棋界に史上最年少プロが誕生した。中学2年の藤井聡太三段(14)が3日、東京都の将棋会館で行われた第59回奨励会三段リーグ戦最終局に勝ち、通算成績13勝5敗の1位で四段昇格が決定。昇段する10月1日付、14歳2カ月でプロとなり、加藤一二三・九段(76)が1954年(昭29)に樹立した14歳7カ月を更新する新記録となった。

 偉業を達成した14歳は、局後の記者会見では緊張していた。「素直にうれしいです」と蚊の鳴くような第一声は、カメラのシャッター音にかき消された。最終局で勝った瞬間は「あんまりよく…」と言いよどんで20秒ほど長考。司会者から促されてようやく「だんだん実感が湧いてきました」と言葉を続けた。

 昨年10月、13歳2カ月で、これも史上最年少で三段に昇格。全国から天才少年少女がプロを目指して激烈な戦いを繰り広げる三段リーグ戦にありながら、そのあどけない表情とは対照的なまでの力を見せつけた。初日の4月23日は1勝1敗のスタートだったが、並み居る年上のライバルを相手に、その後は順調に白星を重ね、終わってみれば13勝5敗。3日は第1局に敗れ、一度は瀬戸際に立たされたが、最終局を危なげなく制したあたりに勝負師の片りんがにじんだ。

 これで加藤をはじめ谷川浩司九段(54)、羽生善治三冠(45)、渡辺明竜王(32)に続く史上5人目の中学生プロという肩書が付いた。そうそうたる大先輩の記録をあっという間に過去のものにした藤井は「皆さん偉大な人ばかり。自分もそこに並べるようにしたい」と、小声ながらもきっぱり言い切った。生まれたのが2002年のサッカーW杯日韓大会後という「21世紀少年」。将棋の世界に新たな風が吹いた。

 ◆藤井 聡太(ふじい・そうた)2002年(平14)7月19日、愛知県瀬戸市生まれ。5歳で祖母から将棋を教わる。主に詰め将棋で実力を磨き、15、16年は詰将棋解答選手権で2年連続優勝。奨励会には12年9月に入会し、三段リーグは今期が初挑戦。同リーグを1期で抜けたのは史上8人目。趣味については「今は将棋だけ。以前はパズルも好きでした」と話す。得意戦法は角換わり。師匠は杉本昌隆七段。名古屋大教育学部付属中2年。

 ▼加藤一二三・九段 将棋界全体にとって明るいニュース。評判は耳にしていた。最年長の私が、最年少の藤井さんと対局できると考えるとワクワクする。

 ▼羽生善治三冠 三段リーグからの四段昇段は、史上最年少記録の価値をより高める快挙だと思います。これから棋士として注目を集めることになると思いますが、それを乗り越えて歴史に名を残すような棋士になることを期待しています。

 ▼渡辺明竜王 以前から詰め将棋の早さなどで話題になっていましたが、リーグを1期で抜けたのには驚きました。

 ▼日本将棋連盟会長・谷川浩司九段 厳しい三段リーグを1期で、最年少記録を作ったのは素晴らしい。棋士個人としては名人の最年少記録(自身の21歳)が破られるかも注目している。

 ◇奨励会 日本将棋連盟のプロ棋士養成機関。男女の区別はなく、6級から三段のクラスに分かれる。三段に昇段すると年2回のリーグ戦を争い、原則として上位2人がプロになる。1987年に現行の三段リーグに。それ以前は13勝4敗など規定の成績を収めればプロとなった時期もあった。年齢制限があり、満26歳までにプロにならなければ基本的に退会となる。

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