くまモンが、左門豊作がゲキ 「巨人の星」川崎のぼる氏が応援画

[ 2016年5月17日 04:30 ]

川崎のぼる氏は描きあげた「くまモン頑張れ絵」を手に笑顔

 熊本地震「本震」から1カ月を迎えた16日、熊本県在住で野球漫画「巨人の星」の川崎のぼる氏(75)が、被災地を励ますくまモンの絵を描いた。星飛雄馬と熊本出身のライバル左門豊作らが、ど根性と肥後魂を届ける。

 川崎氏が地元・熊本へ願いを込めた。大リーグボール養成ギプスをつけた星飛雄馬、くまモンの胸でメラメラ燃えるハートは「巨人の星」の世界観そのまま。川崎氏は「癒やしより、復興への強い気持ちを描いた。一丸となり、ど根性や肥後魂で頑張りましょう」とエールを送った。

 中でも鋭い眼光でバットを構え「肥後魂たいッ!!」と叫ぶ左門豊作に注目だ。「熊本農林高校」卒の熊本県人。「泥くさく力強く、底力のある肥後もっこす」を具現化しているという。漫画で幼い弟と妹のため歯を食いしばる姿は、熊本復興のシンボルにふさわしい。

 被害の大きい益城町の隣、菊陽町に移住して13年。「室内の物は全部倒れて落ちた」が、自宅は無事だった。多くの漫画家が被災地を励ます「くまモン頑張れ絵」を描くなか悩んだ。「苦しんでいる人を身近に見ながら、頑張れ!と発信する気になれない」。だが1カ月がたち「何もしないのはつらい。自分は描くことでしか復興に協力できない」と思うに至った。

 「巨人の星」は今年で発表50年。「少年時代に読んだ人が、いい年になっている。当時を思い出し、がまだして(頑張って)くれたら」と期待する。

 自身のホームページを持たないため、日本漫画家協会理事長ちばてつや氏(77)のブログでも発表する予定。川崎氏は「多くの人に自由にダウンロードしてほしい」と話している。

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