嵐 熊本応援CM出演 被災地にメッセージ「寄り添います」

[ 2016年5月2日 05:30 ]

 熊本県出身の放送作家で、県のPRキャラクター「くまモン」の生みの親でもある小山薫堂氏(51)が企画した熊本応援CMが1日夜、同県の民放4局で一斉に放送された。CMには人気アイドルグループ「嵐」が“特別出演”。最大震度7の地震が2度、観測され、今なお多くの人が避難生活を強いられている被災地に応援メッセージを送った。

 午後8時53分、テレビ画面に嵐のメンバー5人が登場した。小山氏が故郷、熊本を思って作詞した楽曲「ふるさと」をBGMに、相葉雅紀(33)が「少しでも皆さんのお力になれるよう、僕たちもできることから始めます」と約束。松本潤(32)が「幸せな日常が戻るその日まで、僕たち嵐は…」と話すと、メンバー全員が「皆さんのふるさとに寄り添います!」と声をそろえた。

 1分間のCMの後半では、被災地の映像が映し出された。炊き出しで談笑する住民や子供たちの笑顔、全国から届いた励ましの手紙、宮城県石巻市からの医療ボランティアの姿などに続き、被災前の熊本城の動画も流された。最後に「くまもとの笑顔のために」と書かれたメッセージボードを持った嵐のメンバーが再び登場した。

 くまモンの出演はなかったが「FOR KUMAMOTO」と書かれたハートを抱く、くまモンのイラストが画面に映し出された。

 今回の企画は、小山氏の呼び掛けで実現した。関係者によると、小山氏が故郷、熊本のために何かできないかと思案。自ら作詞し、嵐が2010年のNHK紅白歌合戦内の嵐特別企画で歌った「ふるさと」で応援メッセージ映像をつくることを思いついた。

 嵐が所属するジャニーズ事務所に相談したところ、嵐は無償で撮影に応じ、地元テレビ局も放送に全面協力したという。「くまモン募金箱」を柱とした熊本地震復興支援プロジェクト「FOR KUMAMOTO PROJECT」を立ち上げるなどしている小山氏は「こんな時だからこそ、みんな一緒に!メディアが一丸となる姿勢が、熊本の皆さんの勇気の支えになりますように!」とコメントしている。

 一方、くまモンのイラストの使用について、熊本県は、特例として募金など被災者支援活動を目的とする場合に限り、ホームページなどで届け出れば、許可が下りる前に使用できると発表。インターネット上では、ちばてつや氏(77)、松本零士氏(78)、尾田栄一郎氏(41)ら漫画家がくまモンのイラストなどを使って、被災地を応援するメッセージを発信している。

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2016年5月2日のニュース