寂聴さん 闘病経験踏まえ新作「死に損なって頂いた命振り返りたい」

[ 2015年11月24日 15:33 ]

「万年筆ベストコーディネイト賞2015」表彰式に出席した瀬戸内寂聴さん

 作家の瀬戸内寂聴さん(93)が、万年筆の似合う著名人に贈られる「万年筆ベストコーディネイト賞2015」に輝き24日、都内で行われた表彰式に出席した。

 瀬戸内さんは昨年、腰部の圧迫骨折で半年以上入院。退院前の検査で胆のうにがんが見つかり、「92歳で手術はしないものなんだけれど、私はまだ仕事がしたかったから取ってもらっちゃった」と全身麻酔による摘出手術を受けた。

 現在は、「立っているとつらかったりもして完全ではないけれど、スタッフがとても良くしてくれて、毎日笑って過ごせています」と回復は順調の様子。既に「命」とタイトルをつけた小説を執筆中で、「死に損なって頂いた命だから、振り返ってみようと思って。93歳で現役で小説を書いている人はいないから、ぜひ仕上げたい」と意気軒高だ。

 執筆は常に万年筆を使っているそうで、この日はパーカーの高級万年筆(10万円相当)を贈られ、「ちょうどボロボロになったから新しいのを買おうと思っていたの。そうしたら想像以上に立派な万年筆でビックリ。相当上等なもので、自分だったから買わない。これで続きを書きます」と笑顔で話していた。

 この日は他に女優の松坂慶子(63)、バレリーナの吉田都(50)、スポーツキャスターの杉山愛さん(40)、タレントのタモリ(70、欠席)、新設された「次世代部門」で子役でフィギュアスケーターの本田紗来(8)が受賞した。

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