「ゴーストライター」橋部敦子氏が新境地!感動請負人“悪人”描く

[ 2015年1月4日 09:00 ]

「ゴーストライター」の場面写真(左から水川あさみ、中谷美紀)(C)フジテレビ

フジテレビ「ゴーストライター」小林宙プロデューサーに聞く(2)

 「僕の生きる道」の“僕シリーズ3部作”などの感動作で知られる橋部敦子さんがフジテレビ「ゴーストライター」(13日スタート、火曜後9・00)のオリジナル脚本を務める。13年ぶりに連ドラ主演を務める中谷美紀(38)演じる天才小説家と水川あさみ(31)演じるゴーストライターを主人公にした本格ヒューマンサスペンスは、橋部さんが“悪人”を描く“新境地”となる。

 ドラマのタイトルはストレートに「ゴーストライター」。作曲家を偽装した佐村河内守氏(51)と、その代作を務めたと公表した新垣隆氏(44)による“騒動”を想起する人もいる。

 それでも“直球勝負”をした理由について、制作の共同テレビ・小林宙プロデューサーは「初回を見ていただければ、2人の心理描写をまじめにしている、一時のブームに乗ったドラマじゃないと分かっていただける自信があるので、ド直球のタイトルに。最初は興味本位でもいいから、見ていただきたいなと思います」と説明。騒動が連想されようと、まずはドラマの入り口を広げたかった意図を明かす。

 その自信の裏には「細かい心理描写が得意」な橋部さんへの絶対的な信頼感、そして橋部さんの新境地がある。橋部脚本といえば「ヒューマン」「感動」が代名詞。今回は、そこにサスペンスの要素が加わる。

 小林プロデューサーは、青春群像劇「遅咲きのヒマワリ~ボクの人生、リニューアル~」(フジテレビ、2012年10月クール)で橋部さんとコンビを組み「いい人を書くのがうまいのは分かっている」。今回は水川と編集者役の三浦翔平(26)以外、編集者役の菜々緒(26)ヒロインの秘書役のキムラ緑子(53)編集長役の田中哲司(48)らは「含みがあって、策略を巡らせている人たち」で「橋部さんが“悪者”を書いたら、どうなるんだろうという興味はありました。ご本人は挑戦だと思います」とオファーした。

 その証拠に、今回は橋部さんが「キャラクターをつかむ」のに少し時間がかかったという印象を抱いた。

 第1話。有名作家が亡くなり、追悼全集を出版することに。田中演じる編集長にはビジネスチャンス。「セリフが絶対、下品にならない」橋部さんは最初、マイルドに書いてきたが、編集長のロジックとマッチしない。小林プロデューサーが注文をつけると「あの先生に早く死んでもらって、よかったよ」と変わった。普段の橋部さんの引き出しにはないセリフだった。

 人の死さえビジネスチャンスと考える編集長としては「正しいことを言っているんだから、きついことを言ってもいいんだ、と」。キャラクターの思考を掌握してからは、筆も乗ってきたという。橋部さんによる“悪人”たちの心理描写が俄然、注目される。

 最後に「仮面をつけて生きている現代人の深層心理を描きたかった」という作品のテーマについて再度、質問した。小林プロデューサーは自身の思いを交えながら答えた。

 「幸せって、人それぞれあるんじゃないかと普段から思っていて。僕も今こういう仕事をしていますが、ふと、これが本当の幸せだったのかなと思う時があります。社会的立場もあり、この仕事をやり続けなきゃいけない感じに…。こういうのが“仮面”だと思うんですよ。皆さん、思っていらっしゃると思うんですよね。自分の幸せって何だろうと突き詰めないで、仮面をつけて生きている方が楽だったり。でも、仮面を取ろうと思えば、今でも取れると思うんですよ。勇気があれば、やりたいことはやれると思うんです」

 中谷演じる小説家は「天才」の仮面をかぶり続ける。水川演じる女性も「ゴーストライター」の仮面をかぶる。「2人は仮面をつけているうちに、自分の幸せが分からなくなる。その辺りを、視聴者の方にも考えていただけるドラマになればいいと思います」と訴えた。

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