槙原寛己氏 「墓場まで持っていくつもりだった」衝撃告白 血染め熱投の裏で起きていた「前夜の大事件」

[ 2023年7月29日 15:08 ]

槙原寛己氏
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 槙原寛己氏(59)が29日放送のABEMA「しくじり先生 俺みたいになるな!!」(毎月第1~3金曜後9・30)にゲスト出演。血染めの熱投の裏で起きていたまさかの事件を告白した。

 1994年5月18日に平成で唯一の完全試合を達成し、「ミスターパーフェクト」として球史に名を残した槙原氏。一方で、「日本球界に残る伝説の大しくじりをやってるんです」と紹介した。

 「なんでこんな大しくじりをしたかというと…すぐ油断する、すぐラクをしようとする、すぐ過信する、全く人の意見を聞かない」と自らを自己分析し、スタジオからは「ダメ人間」とツッコまれた。

 1988年7月20日・阪神戦では、7回くらいから血マメが破れて血だらけになりながらも12奪三振完投。熱投が称賛を浴びた一方で「プロとして絶対やってはいけないドン引き事件を起こしてるんです」と打ち明けた。

 先発投手は試合前日は早く帰宅できるため、帰って食事も済ませていたところ「ヒマだし、愛犬に花火を見せてあげようって。僕実は花火が好きなんですよ。愛犬のシャンプーちゃんが花火を見たらどう思うだろうなって思っちゃったんです」と盛り上がってしまったという。

 家に1本だけ残っていた花火を見つけ、直接ライターで着火したところ「思ったより早く花火がプシューっと吹き出し、右人差し指をやけどしてしまったんです。ヤバいと思ってすぐ台所に行って冷やしたんだけど、指先が水ぶくれになってたんです」とまさかのアクシデントに見舞われていた。

 取材には、2日ぐらい前からマメができたと答えていたが「僕マメできないんですよ」とあっさり嘘をついていたことを認め、「花火でケガして登板回避とか絶対に言えない…チーム内にも一言も言えない。マメできちゃって…ってごまかそうと思った」と必死で隠した。「休む選択肢はなかった。絶対にローテーション飛ばしたくないし、アドレナリンって本当に出る。興奮すると痛さを忘れる。アドレナリン全開で投げたんです。でも指先痛ったああ!!絶対無理!って。大激痛だった。人間ってなれると意外にいけるもので、7回までいけたんです」と根性で乗り切った。

 試合中に指先を見つめている写真が新聞に掲載されたが「あれ、血が出てどうしようかなって思ってるんですよ。ボールにもユニホームにも血がついて」と苦笑。さらに「試合途中にある革命的なことに気が付きました。フォークだと指で挟むので全然痛くないじゃん!と。ストレートのサインに全部首振って、フォークばっかり投げた」と、ひらめきと苦肉の策でフォークを投げ続けて完投したという。

 「よく乗り切ったなと思いました、この試合は。プロとして資質の問題になっていた可能性はある。だから墓場まで持っていくつもりだったんですけど、野球辞めたらまあ、いいかって」と苦笑いし、このしくじりから「大事な日の前日に準備を怠ると、当日何倍も苦労する」という教訓を得たと語った。

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