大谷残留 期限猶予残し異例の発表、本気度示したエンゼルス「特別な男。手放したくない」

[ 2023年7月29日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス6―0タイガース、エンゼルス11―4タイガース ( 2023年7月27日    デトロイト )

<タイガース・エンゼルス>第1試合でメジャー初完封勝利を挙げた大谷はナインとハイタッチ(撮影・沢田 明徳) 
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 決断も、8月1日(日本時間2日)のトレード期限に猶予を残しながらの表明も、異例といえた。それだけのエンゼルスの本気度だった。ペリー・ミナシアンGMはダブルヘッダーの第1試合の前、大谷を今夏に他球団へトレードしないことを明かし、「特別な選手で特別な男。手放したくない」と語った。

 「我々は彼との将来を望んでいる。長くここでプレーすべきだと思っている」。この訴えこそが、紛れもない今回の決断の本音だ。今季終了後にFAとなる大谷と、再契約交渉で長期契約を勝ち取りたい。歴代最高額の6億ドル(約834億円)とも契約総額が予想される今オフの大谷争奪戦。下馬評は低く、退団は避けられないと指摘する米メディアは数多い。21日の8勝目を挙げた後に「このチームでプレーオフに行きたい。そこで勝ちたい」とチーム愛を叫んだ大谷の思いに応えるように、「買い手」に回ることを決め、早くも2投手を補強した。

 左手骨折で離脱中の主砲トラウトも「大きいニュースだ」と歓迎した。「トレード期限より6日前に方針が決まり、いいメッセージになった」とチームの士気の高まりを代弁した。もっとも、今夏に放出しないだけではなく、過去5年とは違いポストシーズン進出争いを経て、「10月の野球」をつかまなければ、大谷の心を振り向かせて再契約への道を開くことはままならない。

 「まだ勝つチャンスはある。勝つために2人の投手を獲得した」と同GM。今季を全力で戦い抜き、オフに待つ大谷争奪戦にも全力を挙げるための、大きな決断を下した。

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