虎の「OS砲」開幕舞台・京セラドームで初のアベック弾 大山2戦連発だ!佐藤輝は今春初の逆方向だ!

[ 2023年3月26日 05:45 ]

オープン戦   阪神7―0オリックス ( 2023年3月25日    京セラD )

<神・オ>初回、大山は左越えに先制の本塁打を放つ(撮影・北條 貴史)
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 最高の“開幕リハ”だ。阪神・大山悠輔内野手(28)と佐藤輝明内野手(24)が25日のオリックス戦で、今春初のアーチ競演を果たした。開幕の舞台となる京セラドームで、開幕の相手DeNA・石田と同じ左腕の山崎福から、そろって豪快な一撃を放った。大山はオープン戦ではキャリア初の2戦連発、佐藤輝は今年の実戦初の逆方向弾と、ともに確かな復調気配を漂わせた。高勝率を誇る「OS砲」のアベック弾が、岡田監督を安堵(あんど)させ、本番での再現に期待も抱かせた。

 これが開幕カードだったら…と思わずにはいられない2本のアーチが京セラドームにかかった。猛虎が誇る左右のスラッガーが、開幕の「3・31」が6日後に迫ったタイミングで、今春初のアベック弾と気勢を上げた。

 「打ったのはフォーク。いい流れで回ってきたチャンスだったし、甘い球を一発で仕留めることができた」

 号砲を打ち鳴らしたのは4番・大山のバットだ。初回1死一、三塁、会心の一撃を左翼席へ突き刺した。22日巨人戦が終了した時点で打率・149まで落ち込み、岡田監督から「4番固定撤回」まで示唆された男が、前日24日オリックス戦のオープン戦1号に続く2戦連発の2号3ラン。「自分のスイングができた」。背番号3はもう、完全に目覚めた。

 「打ったのは直球。良かった。いい当たりだったと思う。(左投手への)アプローチの仕方だったりを確認できたので、良かった」

 続いた佐藤輝は、久々の快音に頬を緩ませた。先頭の4回、山崎福の投じた141キロ直球を左中間席まで運ぶ2号ソロ。本塁打は17日のヤクルト戦(神宮)以来で、逆方向へ叩き込んだのは今春実戦で初。5回2死一、二塁でも山崎福のスライダーを右前打し、「積極的にいこうと思っていた」とうなずいた。

 佐藤輝も大山同様、22日巨人戦終了時点で打率・204と低空飛行。指揮官から「5番白紙」をにおわされていた。だが、もう心配は不要。オープン戦最終盤に飛び出した放物線2本に、岡田監督も「まあ、安心というか(笑い)。まあそら本番でな、打ってほしいっていうのはあるけど(オープン戦で)全然打てんよりもな」と胸をなで下ろした。

 大山、佐藤輝ともに開幕戦で対戦するDeNA・石田と同じ左腕・山崎福を、その戦場となる京セラドームで打ち砕いた。公式戦通算5勝1敗、勝率・833を誇る「OS砲」の競弾は同球場では初めて。4、5番が最終調整で演じた極上のリハーサルといえた。頂点を目指す23年シーズンへ、猛虎が最高の弾みをつけた。(八木 勇磨)

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