イチロー氏が思う「反面教師」の意義 「“こうはならないぞ”という価値観は僕は結構好きで」

[ 2023年1月19日 10:27 ]

自身初のインスタライブで様々な質問に答えたイチロー氏 (C)オリックスグループ「SMILE ON」
Photo By 提供写真

 日米通算4367安打を放ち、日本野球界のレジェンドでもあるイチロー氏(49=マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)が18日、オリックスグループ公式インスタグラム「SMILE ON」(@orix_smile_on)で、自身初となるインスタライブに登場。相談ライブ「イチ問一答」と題して、ファンからの仕事、恋愛、人間関係、人生など幅広い悩み相談に答えた。

 30台の男性から届いたのは「やりたいこともなく、夢もない。仕事を決める際も軸がないので仕事がバラバラ。どういう軸を持つべきか」という仕事の悩みだった。うなずきながらイチロー氏が答えたのが「こういう方々が先輩でいたとしたら、反面教師にするタイプですね。厳しい言い方ですが」というものだった。

 「この方々もきっと、そうはなりたくないけれど、現状はこうだ、ということですね」と相談者の立場をおもんぱかったうえで、「人を見るときに“あの人いいな”とか“あの人のこういう行動がいいな”“ああなりたいな”とか、大事なことだと思う」と語りつつ、一方で「“ああはなりたくないよな”とか思うと、それってなれると思う。“こうはならないぞ”という価値観は僕は結構好きで、答えが明確になるから」と『反面教師』の重要性を語った。そのうえで自らのある日常的な行動を明かした。

 「例えば人を観察するのが僕は好きなんですが、頑張っている人を見たら、頑張ろうと思わないですか。例えば街を歩いていて、何か仕事をしている人を見て、僕はそういうのを見るのが大好きなんですよね。そうすると、きょう、なかなかやる気が出ないけれど、みんな頑張っているな、と。街の中を歩いている人を見ても、こういう人たちが普段はどういう生活をしていて、また仕事をしていて、と想像しているだけなんですけど、それぞれに色があって、それぞれ頑張っているんだなと想像したら、(自分も)頑張ろうと思う。そういうことを探してほしいな。人を見るというのは、良いきっかけになると思う」

 失敗続きで転職続きだという相談者の男性についても「いっぱい(転職)してしまって、対応できているのも、それはそれで能力だと思うから、いろいろできる」と否定はしなかった。ただ「でも、最後はバシッと、生き甲斐というかやり甲斐というのを感じられるように」と助言を送り、さらに「手応えとか感じられるものを一定程度続けないと、手応えは生まれないと思うので“手応え”をつかんでほしいな」と『手応え』というキーワードを授けた。

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2023年1月19日のニュース