ソフトBドラ3・生海 顔も構えも村神様似「うれしいんですが、まだまだです」期待の左の大砲

[ 2023年1月19日 05:00 ]

入寮時にカウウソのぬいぐるみを手にする甲斐生海
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 【23年度球界新士録(3)】ソフトバンク3位・甲斐生海の北九州市にある実家は鮮魚店。海の自然も意識されてか「生海」と名付けられた。カワウソと海釣りの動画が好きで、刺し身フリーク。ブリカマ塩焼き、煮魚、何でも来い。栄養満点で育ち、1メートル84、95キロの弾力性のあるボディーは完成された。

 「魚はいけるんですが肉は量がいけないんです。筑後の食堂はサラダがおいしかった」と笑う顔は、22年の時の人にどこか似ている。

 昨オフに鮮魚店の店番を手伝ったときにサインを求められ「(ヤクルトの)村上選手ですか?」と言われた。ドラフト2位の大津には「選手発表会見から思ってたけど、まじで似てる。顔よ顔」と目鼻立ちを凝視された。昨季、56本塁打で史上最年少で3冠王に輝いた強打者に顔の雰囲気がかぶる。実際に同じ左打席で、本家に寄せてプロ入りをたぐり寄せた。

 大学4年の夏からバットの構え方を完全にコピーした。打球の飛距離は落とさず広角に長打を放つ技術が付き、秋季リーグで本塁打と打点の2冠につながった。「似ていると言われるのはうれしいんですが、まだまだです」。目標は謙虚に「まずは2軍戦で10本塁打」と設定したが、いきなりのロックオンも受けた。8日の新人合同自主トレ初日に小久保2軍監督から声をかけられた。「俺より、うまいね」。トスバッティングでの小技を褒められた。

 左の大砲として22年の「新語・流行語大賞」の年間大賞となった「村神様」並みのブレークなるか。魚好きの村上似。鮮度も注目度も高い。(井上 満夫)

 ◇甲斐 生海(かい・いくみ)2000年(平12)7月11日生まれ、北九州市出身の22歳。小学3年で野球を始め、九州国際大付で甲子園出場はなかったが通算36本塁打。東北福祉大では通算15本塁打で4年秋に一塁手で打撃2冠とベストナイン。夢は「親孝行」で座右の銘は「感謝」。愛称は「いっくん」。1メートル84、95キロ。右投げ左打ち。

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