元SB倉野信次氏がレンジャーズ投手育成コーチ就任 日米で投手コーチは初のケース「一つの夢が叶った」

[ 2023年1月19日 09:27 ]

レンジャーズのマイナーリーグの投手育成コーチに就任した倉野信次氏(提供写真)
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 ソフトバンクの投手コーチ時代に千賀滉大(メッツ)ら数々の投手を育てた倉野信次氏(48)が、米大リーグ・レンジャーズのマイナーリーグの投手育成コーチに就任したことが19日、分かった。現地時間18日に、同チームがマイナーリーグのコーチ陣を発表した。

 日本の元プロ野球選手がコーチ研修や臨時コーチとして米国に渡ることはあるものの、雇われる形で契約することは珍しい。日本人投手コーチとしては、日本と米国の両プロ野球で指導する初のケースとなりそうだ。野手では、横浜(現DeNA)の元監督、山下大輔氏(70)がドジャース傘下のマイナーリーグで守備コーチを務めた。

 倉野氏は、現役引退後の09年からソフトバンクの投手コーチを務め、21年限りで退団。コーチとしての知識を広げるために、22年にレンジャーズ傘下のマイナーチームで1シーズン、研修を積んだ。それが評価され、今回の契約に至った。

 ソフトバンクのコーチとして残る道を自ら断ち、単身海を渡って、自らの手で道を切り開いた倉野氏は「昨年は見て学ぶことがメインだったが、次はコーチとしての権限を与えられる。自分の理論や考えを実践できることがうれしい。また、昨年1年間の自分の姿や言動を評価してもらえたと思う。すごく光栄に感じる。米国での指導は、自分がやりたかったことの一つで、一つの夢が叶ったと思っている」と語った。

 2月中に米国に渡り、レンジャーズ傘下のルーキーリーグや、ドミニカ共和国でプレーする若手を中心に指導する。

 ◆倉野 信次(くらの・しんじ)1974年(昭49)9月15日生まれ、三重県伊勢市出身の48歳。宇治山田高3年夏に三重県大会準優勝。青学大では4度のリーグ優勝と2度の日本一を経験。大学日本代表にも選ばれた。96年ドラフト4位でダイエー(現ソフトバンク)に入団。11年間で164試合に登板し、19勝9敗1セーブ。フロントを経て09年からコーチ。1~3軍の投手統括コーチ、1軍投手コーチなどを歴任し、ソフトバンクの4年連続日本一に貢献。著書に「魔改造はなぜ成功するのか」。1メートル77、右投げ右打ち。

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2023年1月19日のニュース