ソフトB・東浜“斉藤和巳イズム”負けないエース道へ「170投球回以上は一つの目安」

[ 2023年1月19日 05:00 ]

厳しい表情で自主トレを行う東浜(撮影・中村達也)
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 エースとして「和巳道」を歩む。ソフトバンク・東浜巨投手(32)が18日、福岡県筑後市のファーム施設で続けている自主トレを公開した。昨秋に斉藤和巳投手コーチ(45)と対面し、交流を深めたことを明かし“負けないエース”といわれてきたレジェンド右腕に追いつく意欲を示した。先発として開幕投手も意識しつつ、毎試合完投を狙った上で170投球回以上を改めて目標に掲げた。

 11年目、33歳シーズンを前に東浜には新たな自覚が芽生えていた。エースと呼ばれてきた千賀が大リーグ・メッツに移籍。新たなエース筆頭格として追いかけるべき背中を見つけていた。参加免除だった昨秋キャンプ後に、斉藤和巳投手コーチと再会。思いを語り合った。

 「目標にしないといけない大先輩。そういうコーチです。昔から見て、やってきてます。コミュニケーションを取らせていただき貪欲に聞いていきたい」

 東浜は12年ドラフト1位。当時リハビリ担当だった同コーチは13年夏に退団した。選手と評論家の関係で交流を重ね、今は選手と指導者の関係だ。

 斉藤コーチは実働11年で現役通算79勝23敗、勝率・775。ホークスの“負けないエース”と呼ばれた。同じ11年目を前に“和巳イズム”に賛同する。

 「負けないというより、チームが勝てばいい、が根本にある。チームが負けないためにという前提のもと僕はやっている。その辺は意識している」

 昨季は10勝6敗。16勝した17年以来5年ぶり2度目の2桁勝利だった。一方、斉藤コーチは03年の20勝から4年連続2桁勝利を収めている。東浜は初のノーヒットノーランを達成した西武戦で4年ぶり6度目の完投勝利を挙げたが、レジェンド腕の通算完投は21度に達する。追いつくためにも、完投に関しては「もちろん、そこを目指して投げたい」と強気でいく。

 「まだまだ数字も足元にも及ばない」と東浜。まずは20年以来の開幕投手から、長く投げて勝つのが理想型。自己最多は17年の160投球回だが、「(開幕投手は)任されたいというより、練習、姿勢から意識しなきゃいけない。細かいところも気を抜かずやっていきたい。170(投球回)以上は、一つの目安かな」と、同コーチが2度クリアした170投球回以上に照準を定める。斉藤コーチが足跡を残してきたエース道に、東浜は開幕からチャレンジする。(井上 満夫)

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2023年1月19日のニュース