イチロー氏 相談されるとまずは「反対」する理由 大反対された自らのメジャー挑戦がきっかけ

[ 2023年1月19日 11:03 ]

自身初のインスタライブで様々な質問に答えたイチロー氏 (C)オリックスグループ「SMILE ON」
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 日米通算4367安打を放ち、日本野球界のレジェンドでもあるイチロー氏(49=マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)が18日、オリックスグループ公式インスタグラム「SMILE ON」(@orix_smile_on)で、自身初となるインスタライブに登場。相談ライブ「イチ問一答」と題して、ファンからの仕事、恋愛、人間関係、人生など幅広い悩み相談に答えた。

 相談は「最近付き合い始めた彼女と結婚を考えている」というもので、転勤の多い今の会社にいるべきか、親族の会社を継ぐべきか、の二者択一。「環境を変えるとき、何を大切に、どのような判断基準で決断すべきか」と尋ねた。これにイチロー氏は「判断基準は自分の気持ちです。自分がどうしたいか」とキッパリ答え、ある「大きな決断」の経験談を振り返った。

 「わかりやすいのは2000年」として、オリックスからポスティングシステムを使ってメジャー移籍を決断した際のこと。しかし当時、味方は少なかった。「で、その時は反対ばっかりですよ。やめとけ、やめとけって。背中を押してほしいのにな、と思う人からも“やめとけ”と言われました」。それでも、同氏の決断は揺るがない。「その程度でね、自分の気持ちが揺らぐようだったら、それは行けないですよ。そんな決断はできない。もう、どんな声が挙がったって、その意志がなければ行けないです」と振り返った。

 それから後日。こんな経験があった。「この人、僕に背中を押してほしいんだな、と感じたことがあった。迷っている時にね。そのときに軽く押しちゃったんですよ。軽く押したら、その決断をしちゃったんです。その後、新しい世界に挑戦して、あまり良い結果は出てないです」。だからこそ、自らが相談される側だったら、にはこんな答えを用意していた。「そういう経験もあって、僕は何か相談されたら止めるようにしているんです。やめといたらって。それはもちろん意図してです」というものだ。

 本当は背中を押してあげたい時でも「やるのは厳しいと思うよ」とまずはそう声を掛ける。「それでも新しいものにチャレンジする強い気持ちがなかったら、踏み込めないと思う」と、反対されてもやりたいと思うか相手の決断を見るのだという。

 「それができたら、スパンと次に行けると思う。できないようだったら、本当にやめといた方がいい」。

 そこで、例え思うような結果が出なくても「それは、本人が決断していることなので後悔はないと思います」と結んだ。

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2023年1月19日のニュース