左のエースは卒業だ!広島・床田、来季はローテ大黒柱で「2桁勝利、規定投球回、防御率2点台」

[ 2022年12月15日 05:00 ]

契約更改を終えて記念撮影する床田(撮影・河合 洋介)
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 広島・床田寛樹投手(27)は14日、広島市南区の球団事務所で交渉し、2000万円増の推定年俸5000万円で契約を更改した。今季は8月上旬の「右足関節骨折」で戦線を離脱したものの、自己最多8勝を挙げるなど飛躍の一年となった。「左の柱」からステップアップし、来季は先発の大黒柱としてチームを支えると誓った。

 交渉の席でかけられた期待の大きさが、昨年までとは明らかに違った。「右腕、左腕に関係なく、先発の中心として1年間ローテーションを守ってほしいと言ってもらえた」。床田は今季、自己最多を更新する8勝を挙げて、「左の柱」になった。その前置きを外すことが来季の目標だ。

 「(先発ローテーションの)中心になってほしいと言っていただいた。(日本人)左腕では最年長。左を引っ張る気持ちは変わらず、3本柱と言われる右腕についていきたい」

 今季の開幕前は大瀬良、九里、森下の右腕3人が「3本柱」と呼ばれた。とはいえ、前半戦終了時点ではチーム最多に並ぶ8勝を挙げるなど、床田も先発の中心的な役割を担っていた。8月上旬に右足首骨折。戦線離脱がなければ、先発の中心として完走する年になっていたはずだった。

 「すごく悔しい思いをした。来年やり返せるようにしたい」

 首脳陣からの信頼は厚い。今月上旬、新井監督から電話で「キャンプ初日からガッツリやろうと思わなくていい」と伝えられた。春季キャンプで先発ローテーション入りをアピールする立場は卒業。自分自身で調整ペースを考え、1年間通して投げることを期待される立ち位置に変わる。

 「足をかばいながらやっても通用しないことは分かっている。(新井監督も)万全にしてから来なさいという感じだった。しっかり足を治してやりたい」

 現在も患部のリハビリ中で、8割の力感で短距離走を行えるまでに回復した。痛みが起きるのは走り込み時だけ。投球動作に支障はない。「このまま順調にいければ(開幕に)間に合うと思う」。患部の状態は一進一退を繰り返しながらも、来季の開幕に間に合うメドは立ったと言える。

 「(来季目標は)2桁勝利、規定投球回、防御率2点台。いい投手は、それくらいいくと思う。今年もケガをしなければいけたと思う。それを自信に、でも過信はしない」

 ようやくブレーク候補から抜け出した。故障に泣き続けてきた過去と決別し、来季こそ先発の中心に居続ける。 (河合 洋介)

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2022年12月15日のニュース