巨人オコエが走り出す 現役ドラフト1期生入団会見 背番号50「地元でプレーできるのがうれしい」

[ 2022年12月15日 05:30 ]

球団旗を背にガッツポーズのオコエ(撮影・光山 貴大)
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 走れオコエ! 9日に初開催された現役ドラフトで楽天から巨人への移籍が決まったオコエ瑠偉外野手(25)が14日、東京都内の球団事務所で入団会見を行った。会見前には原辰徳監督(64)と対面し、セールスポイントの走塁を称賛され、全面支援を約束された。また、同様に現役ドラフトで移籍が決まったDeNA・笠原祥太郎投手(27)らも入団会見を行った。

 球団事務所内の一室。「俺は念願だったから」。そう原監督から呼びかけられたオコエは、固い握手を交わし表情を引き締めた。現役ドラフトから5日。知人にプレゼントされたチームカラーのオレンジのネクタイ姿で「新しい環境で、後がないという気持ちで、精いっぱい頑張りたい」とあいさつした。

 圧倒的な身体能力を誇りながら、楽天での6年間で236試合出場、打率・219、9本塁打と力を発揮できずにいた。プロ2度目の入団会見で挙げたアピールポイントは「走塁だとか守備」。原監督はこの日、直接「セカンドからサードに回ってくるのを見て凄いなと思った」と数年前の2月に沖縄・那覇で対戦した際の走塁が印象的だったと称賛した。走力を生かしたプレーについて「大いに楽しみながら」と期待し「俺たちはちゃんと手伝うから」と全面サポートを約束した。

 原点回帰でもある。東京都東村山市出身で、小6の時はジャイアンツJrの一員として、12球団ジュニアトーナメントで準優勝。13年ぶりの巨人のユニホームでは、背番号50を背負う。「地元でプレーできるのが凄くうれしいし、13年ぶりにジャイアンツのユニホームが着られるのは光栄なこと」。当時の背番号は12で、憧れていた同じ番号の鈴木尚広氏が今オフ、外野守備兼走塁コーチに就任。「凄く学びになるんじゃないかなと思ってワクワクしています」とさらなる走塁技術の向上へ意欲を見せた。

 活躍を届けたい人もいる。宮崎出身で大の巨人ファンである祖父が、一昨年に脳梗塞で倒れて闘病中。会話は不自由だが、オコエの巨人入りを心から喜んでいた。「走塁、守備をしっかりやりつつ、打たないと、どこのチームも1軍にいるのは難しい。開幕1軍に目標を置いてオフから取り組みたい」と新たな出発の決意をにじませた。(花里 雄太)

 ▽巨人の背番号50 49年にシベリア抑留から生還した水原茂が初めて着用し7試合に出場。「満塁男」こと駒田徳広(現3軍監督)が81~87年に背負い、背番号54の槙原寛己、同55の吉村禎章と「50番トリオ」を形成した。最長は後藤孝志(前3軍打撃コーチ)が88~98年に着用した11年。15年からは現役ドラフトで広島へ移籍した戸根がつけていた。

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