鈴木啓示氏 村田兆治さん訃報に「本当に悔しいし、辛い。この最後は寂しすぎる」

[ 2022年11月11日 16:22 ]

鈴木啓示氏
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 スポニチ本紙評論家の鈴木啓示氏が、11日未明に死去した村田兆治さん(72)を惜しんだ。コメントは以下の通り。

 寂しすぎて、残念で、言葉がない。朝5時過ぎに起きてテレビを付けたら、自宅が火事になったというニュースが飛び込んできて…。本当に、いろいろな亡くなり方があると思うが、この最期は寂しすぎる。こんな死に方は本当に悔しいし、辛いし、ガッカリした。畳の上で死ねるというのが、いかに幸せなことか…。

 現役時代の彼はまさしくパワーピッチャーだった。兆治も俺と同じく不器用なタイプ。マサカリ投法という、あの投げ方は彼にしかできない。人に教えられたものではなく、自分で作り上げたもの。人に何を言われようと“俺はこの投げ方でやるんだ”という自負を持って戦っていた。

 最近は羽田空港の一件が話題となったが、決してカッとするような男ではなかった。気持ちの優しい、不器用なタイプで、野球一筋でやってきたような男だった。

 典型的なパワーピッチャーだったから、肘に負担が掛かって手術もした。当時は野球選手が肘にメスを入れたら終わりと言われた時代だったが、兆治はメスを入れて復活を遂げた。それ以降、他の選手も続々とメスを入れるようになった。他の選手に、勇気を与えることになったと思う。

 引退後も野球界に貢献を…ということで、彼は離島に野球を教えに行ったりしていたよね。安らかに眠ってくれと言われても兆治にしてみたら、そうはいかないだろう。志なかばに違いない。

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2022年11月11日のニュース