ソフトB 新助っ人は超万能なぽっちゃり「重戦車」 守備経験は遊撃以外の“八刀流”でマエケンも仲良し

[ 2022年11月11日 05:00 ]

ウィリアンズ・アストゥディーヨ(ゲッティ 共同)
Photo By ゲッティ=共同

 米国で人気の“マルチな重戦車”が候補となった。ソフトバンクが来季の新外国人としてウィリアンズ・アストゥディーヨ選手(31)の獲得に動いていることが10日、分かった。身長1メートル75で体重100キロ超ながら、器用に遊撃以外の全内外野をこなす。18年にツインズでメジャーデビューし今季はマーリンズで投手と野手で出場したが、野手として補強する。三振の少なさも魅力で、メジャー通算16本塁打。V奪回のキーマンとして交渉を進めていく。

 小柄でぽっちゃり体型ながら機敏で器用。スーパーな超ユーティリティープレーヤーがチームに加わる可能性が高まっている。愛嬌(あいきょう)満点のキャラクターは米国でも人気で、その名はアストゥディーヨ。メジャーではツインズとマーリンズに在籍。メジャー通算190試合で16本塁打、70打点、打率・267だが三振数は28と極端に少なく、出塁率・291。チーム打撃を重視する藤本ホークスには合致する。

 今季マーリンズでは21試合で1本塁打を含む13安打、4打点、打率・241。メジャーでの5年間で投手、捕手、一、二、三塁手と外野の全位置を守った。全力疾走に全力プレーは米国で重戦車に例えられている。

 “二刀流”としての顔もある。今季も投手として2試合に登板、メジャー通算で7試合に投げ、60キロ台の超遅球は話題になった。計7イニング、打者31人に6安打、3被弾、4四球、6失点、防御率7・71。ツインズ時代の同僚・前田健太とも仲良しで記憶にも残る右腕としても印象を残したが、中継ぎ陣の層が厚いソフトバンクでは野手としてピックアップ。藤本ホークスの補強ポイントは「センターライン」。捕手―二塁手―中堅に加えて「投」まで経験済みのアストゥディーヨはまさに理想型といえる。

 3季ぶりのV奪還に向けて補強は着々だ。テスト生として宮崎秋季キャンプに9日まで参加した米独立リーグ2冠王で、同じく右の大砲・ホーキンスも入団する予定。阪神を今季限りで退団した右腕、ガンケルの獲得にも動いている。来季が加入2年目の両打ち、ガルビスもいる。「親方」ことデスパイネも残留を基本線に交渉を始めており、ぽっちゃり系野手が藤本監督を支えることとなりそうだ。

 国内組ではFA宣言した日本ハム・近藤とDeNAの捕手、嶺井の獲得に向けた交渉はきょう11日が解禁日。その前に、メジャーから超ユーティリティー野手の獲得に本腰を入れた。アストゥディーヨがソフトバンクを頂点に押し上げるべくフル稼働する。

 ◇ウィリアンズ・アストゥディーヨ 1991年10月14日生まれ、ベネズエラ出身の31歳。フィリーズ、ブレーブスなどを経てツインズに在籍した18年に26歳でメジャーデビュー。メジャー通算190試合で打率.267、16本塁打、70打点。愛称は「Tortuga(亀)」。遊撃以外の内外野での出場が中心だが、投手、捕手としての出場もある。1メートル75、102キロ。右投げ右打ち。

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