狙う「曽谷ルート」桐蔭横浜大の150キロ左腕・古謝樹がドラフト戦線に浮上 スカウト陣の目が光る

[ 2022年11月11日 14:30 ]

最速150キロの直球とスライダーを武器にする古謝樹(撮影・柳内 遼平)
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 上位2校が明治神宮大会(18日開幕、神宮)に出場する関東地区大学野球選手権の決勝が10日行われ、上武大が14年以来8年ぶり5度目の優勝で終幕。桐蔭横浜大は準々決勝で創価大に1―2で競り負けて明治神宮大会出場を逃した。来秋のドラフト候補に挙がる最速150キロ左腕・古謝(こじゃ)樹投手(3年)はさらなる成長を誓った。

 準決勝の創価大戦に先発した古謝は6回0/3を6安打2失点で降板。最速145キロの直球と落差の大きいスライダーを軸に6三振を奪うも負け投手となった。
 
 「自分の力のなさを実感しました。真っすぐは自分の持ち味だったが、疲れが出た7回はホームランを打たれてしまった。真っすぐの精度を上げていかないといけない。まだ体の線が細いので冬に体を仕上げて来年は違った姿を見せられるように努力していきたい」

 来年のドラフトに向けた戦いは既にスタートしている。横浜スタジアムのバックネット裏にはスカウトが集結。6月には大学代表選考合宿に招集された左腕に鋭く目を光らせた。勝利につなげることはできなかったが、スケールの大きさを感じさせる投球にスカウトからの評判は上々だった。

 昨年大会では同じ150キロ超左腕の白鴎大・曽谷龍平がブレーク。今秋のドラフトではオリックスから1位指名を受けた。他リーグの強豪と激突する同大会はこれ以上ない成長の機会。直球とスライダーを軸にしていた曽谷は昨年大会で新球種習得の必要性を実感。今春には新球・ツーシームで投球の幅を広げて評価を急上昇させた。

 来秋のドラフト指名を狙う古謝は「真っすぐの次に自信があるのがスライダー。分かっていても打てないスライダーを完成させたい。他の球種でも全てのカウントで空振りを奪えるボールになれば幅が広がる」と成長を誓った。
 
 桐蔭横浜大は20年に西武からドラフト1位指名を受けた渡部健人内野手から3年連続でプロ入りを果たしている。「4年連続でいきたい」と古謝の目は燃えていた。(柳内 遼平)
 
 ◇古謝 樹(こじゃ・たつき)2001年(平13)8月18日生まれ、神奈川県横浜市出身の21歳。幼稚園年少から山友スターズで野球を始める。岩崎中では軟式野球部に所属。湘南学院(神奈川)では甲子園出場なし。桐蔭横浜大では1年秋の関東地区大学野球選手権からベンチ入り。50メートル走6秒3。遠投100メートル。憧れの選手はHonda・片山皓心投手。1メートル81、76キロ。左投げ左打ち。

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2022年11月11日のニュース