虎の明星・一平ちゃん “こってり濃厚”な今季最長6回2失点 開幕2戦目へ弾みつけた

[ 2022年3月20日 05:30 ]

オープン戦   阪神4ー2オリックス ( 2022年3月19日    京セラD )

<神・オ>京セラドームのマウンドで先発6回2失点と力投した小川(撮影・平嶋 理子)
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 “白星”目前の窮地も、しのいでみせた。阪神・小川一平は、今春最長の6回を投げて7安打2失点の力投。先発として合格点のパフォーマンスで、開幕2戦目へ向けて弾みをつけた。

 「長いイニングを投げることを目的に投げていたので、6回を投げ切れたのかなと思うので良かった。3回、4回と伸びていって失点はしてしまったんですけど、(中継ぎに)勝ちでつなげたのが良かったかと思います」

 3点優勢の5回2死二塁からラベロ、吉田正に連続四球で満塁のピンチを背負った。迎えたのは昨年のパ・リーグ本塁打王の杉本。一発を浴びればたちまち逆転の場面で底力を見せた。変化球2球で追い込むと最後はカーブで空振り三振。最大の難局を乗り切って、クオリティースタート(6回以上、自責3以下)にまとめた。

 3月から先発に転向している右腕。中継ぎと違い、1試合で2巡目、3巡目と同じ打者と対する中でも、対応力を発揮した。たとえば5回の杉本の打席。3回に同じカーブをとらえられて左翼へ特大の飛球を打たれていたが、捕手・坂本と話し合い同じ球種を勝負球に選択。「2巡目までしか投げたことがなかったので誠志郎さんと話していたのが良かった」と手応えをえた。矢野監督からも「落ち着いてきた。勝てるかどうかっていうイニングは気持ちも揺れる。良い経験ができた」と評価を受け、開幕カードでの起用に関しても「もちろん」と力強い言質を引き出した。

 「大事なのは真っすぐなので、それがおかしくなると打たれたり、フォアボールを与えたのでそこは反省点」

 収穫だけでなく本番へ向けた宿題を手にしたことも、残り1週間の程よい緊張感を生み出す。「3連戦の真ん中なので勝っていたら流れに乗れるように、負けていたらチームが1勝できるように意識して投げていきたい」。たくましくなった“一平ちゃん”が開幕ダッシュの流れを呼び込む。(遠藤 礼)

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