聖光学院 10安打9得点の猛攻で二松学舎大付を撃破 地震で震度6観測の地元に元気届けた

[ 2022年3月20日 17:35 ]

第94回選抜高校野球大会第2日第3試合 1回戦   聖光学院9-3二松学舎大付 ( 2022年3月20日    甲子園 )

<二松学舎大付・聖光学院>1回1死一、二塁、聖光学院・山浅は先制の右前適時打(撮影・井垣 忠夫)
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 第94回選抜高校野球大会第2日は20日、阪神甲子園球場で1回戦が行われた。第3試合では聖光学院(福島)が二松学舎大付(東京)を9―3で下した。

 打線は初回先頭四球と死球からチャンスを作ると、4番・山浅、5番・安田の連続適時打と押し出し四球で3点をリード。5回にも先頭安打から敵失や四球で1死満塁に9番・佐山、1番・赤堀が2点適時長短打。3番・三好、4番・山浅にも連続適時長短打が出てこの回一気に打者一巡で6点を奪った。

 投げては昨秋公式戦で防御率1・00のエース右腕・佐山が安定した投球を見せた。4回に捕逸で1失点、6回、7回に2死から連続長短打を浴び1点ずつを失ったが、その後をしのいで93球、7安打2自責点で完投した。

 同校のある福島・伊達市内は16日に地震で震度6を観測。地元に明るい話題を届けた。

 斎藤監督は、今年は大雪や地震があった中、選抜で1勝をもぎとったと聞かれると、「思うようにいかないから、いろんな不安もあったんですけど、思いのほかきちっとやってくれてびっくりしてます」と選手を称えた。「この2月中はいろいろありまして。逆に一生懸命になるよりも、ただ、野球を一生懸命やるというよりも、自分たちの力を発揮しようとか、自分たちがもっと人間的に成長しようというようなところに転換したっていうのが、2月3月になって大きかったような感じがします。打った投げた走ったじゃなくて、一生懸命自分たちの気持ちをぶつけようって、そんな感じできょうも挑みましたね」と思いを込めた。

 チームは初回から相手エースの布施を攻略、チャンスをものにしたが、「バットをとにかく振れるように、圧をあげられるように馬力も含めてやって実際バッティングは上がったと思いますけれども、きょうは打ち勝ったという感じではないなと思います。いろいろ四球とかミスをもらったところでうまく流れがつながったかなという感じもしたので」と感想。「まあ佐山が下位打線でありながら貴重なタイムリーを打ったりとか、あの辺のところがなかなかしぶとかったかなという印象はありますけど」とも話したが、「もう1点とにかく欲しかったなという印象です」と課題を挙げることも忘れなかった。

 エース・佐山の完投や野手の好守も出た守りについては「元々打てなくて守備を重視してきたチームだったもんですからね、良く守り、また佐山が緩急つけたりしながら粘り強く、非常にいい制球重視の投球をしてくれたと思いますね」と目を細めた。

 2回戦の相手は近江(滋賀)。「室内練習場で少し見てましたが、山田投手、非常に力があっていいボール投げるんでね、非常にやりがいがあるという意味では向かっていきたいと思いますね」と話した。
 

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