落合博満氏　“開幕投手・川崎憲次郎”の真相明かす「どうせ引退するなら、一番いいところで花を」

落合博満氏
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　現役時代に三冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏（68）が、29日に放送されたMBSラジオの「JA淡路日の出スポーツスペシャル　～MBSベースボールパーク番外編～　落合博満×掛布雅之　THE・野球談議」に出演。現役時代は阪神の4番に座り、阪神2軍監督なども務めた掛布雅之氏（66）との対談で、あの「開幕投手・川崎憲次郎」の秘話を明かした。

　落合氏は番組内で、中日の立浪新監督へのメッセージを問われると「監督というのは結果が全てだからね。どういうやり方をするかは本人しか分からない。本人がやりたいようにやればいいんじゃないかな」と温かくエール。すると掛布氏が「結果ということで質問したいのが、落合監督の1年目」として、04年の開幕投手に川崎を抜てきしたことを挙げた。大方の予想は川上憲伸だったが、予告先発のない時代だけに、大きな“奇襲劇”となり、話題を呼んだ。

　これに落合氏は「FAで来て3年間、何もやっていなかったでしょ」と当時の川崎を懐古。ヤクルトからFA宣言して01年に中日に移籍するも、ケガに苦しみ、3年間は中日で1軍登板なし。「このままだったら引退なんだろうなって考えて、どうせ引退するなら、初っ端の一番いいところで花を咲かせてやろうというね」と親心があったことを明かした。

　すると掛布氏は「で、そのゲーム負けていないんですよね」と話を振り、落合氏は「勝ったんだよね。相手の守備のミスやら、何やらがあって」と笑いながら言及。さらに掛布氏が「勝つための戦略なんですか。1年間戦ううえで。川上の貯金をつくらせるローテを組んで」と川上をあえて外したことを突っ込んで尋ねると、落合氏は「川上は前の年に（右肩の負傷などがあり）投げていないんだよ。それを開幕投手にするのは酷だろうなということで、一番勝てるゲームはどこだろうか、とスコアラーとか話して、3戦目じゃないかと」と決断したことを明かした。どちらも親心が生んだ選択だったようだ。

　さらに落合氏は「8年間で、開幕投手を決めたのは川崎憲次郎だけなんだよ。あとは全部、森繁和に任せていたから。ローテは全部。俺は1試合も決めていない」と、投手部門は任せっきりだったという秘話も明かしていた。