「ささみ 投手」と言えば… ソフトバンク剛腕のまさかの珍要求、究極の狙いは!?

[ 2021年12月30日 07:30 ]

杉山一樹
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 「ささみ 投手」でネット検索すればヒットするのがソフトバンクの杉山一樹投手(24)。1メートル93、109キロの屈強ボディーから、最速160キロを投げる。そんな右腕は「男は鶏胸肉(とりむねにく)」との刺しゅうが刻まれたグラブで今季15試合に投げて2勝2敗、防御率3・20。来季4年目の契約を300万増の年俸1400万円で更改後、球団に対して鶏肉の部位をピンポイントで指摘し、新商品化を訴えかけたことを会見で明かした。

 「健康食品のささみはぜひ、推したい。健康食品ですし、何とか出してもらえないですかと(伝えた)」。フロント側は登板の前後に杉山自らが食べる目的での提供をお願いされたと認識したが、ペイペイドームでお客さんに食べてもらいたいとの不意を突く要望だった。

 形が笹の葉に似ているため「ささみ」と呼ばれる。脂肪が少ないためダイエットに効果的だ。観客の身体も思いやる杉山の優しさに契約更改後、球団はすぐに行動へと移した。

 球場内での食べやすさを優先し、ささみスティックを仮メニューとして球団は提案した。球団広報を通じて杉山にも伝わって「まじですか?」と大喜びしていた。これから健康志向の右腕と企画・監修、味見を重ねて来季の商品化を目指す流れが動き出した。

 2021年に球場内で販売された「おすすめ選手メニュー」は監督・コーチ3人、25選手の計28人が提供していたが、確かにガッツリ系が多かった。糖質制限やグルテンフリー中のファンには、手を出しにくかった。そこに初めて健康メニューが加わることとなる。

 これまでは広島県出身の柳田悠岐のお好み焼きなど、ご当地メニューが中心だったが、静岡県出身の杉山は、お茶でもなく、餃子でも、ウナギでもない。あえての、ささみで攻め抜くもようだ。

 来季の先発ローテーション定着を狙う杉山。マウンド登場時にペンライトのように、ファンがささみスティックを左右に振る姿が見られるか。食べれば健康、腕を左右に振れば二の腕の引き締め効果となり、脂肪燃焼からダイエットにつながる。杉山は一石二鳥を、見越しているのか。(記者コラム・井上満夫)

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2021年12月30日のニュース