ヤクルト・高津監督 正力賞初受賞 天国のノムさんも「褒めてくれると思う。でも…」

[ 2021年12月8日 05:30 ]

正力松太郎賞を受賞したヤクルト・高津監督
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 今季のプロ野球の発展に最も貢献した監督や選手に贈られる「正力松太郎賞」の選考委員会が7日、東京都内で行われ、ヤクルトを20年ぶりの日本一に導いた高津臣吾監督(53)が初受賞した。球団では01年の若松勉氏(74)以来20年ぶり5人目。また、東京五輪で金メダルに導いた侍ジャパンの稲葉篤紀前監督(49)と、大リーグで二刀流で歴史的な活躍をしたエンゼルスの大谷翔平投手(27)が特別賞に選ばれた。

 天国できっと喜んでくれたに違いない。93年に野村克也元監督も受賞した正力賞。都内の球団事務所で取材に応じた高津監督は、恩師とのやりとりを想像して笑った。

 「さすがに“よくやった”とは褒めてくれると思う。まあでも、その前に一言、二言つくでしょうね。第一声“フンッ”とは言いますね」

 昨年2月に他界した野村元監督と、最後に会ったのは同年1月の球団OB会。「しっかり頭を使え。最下位のチームなんだから」という最後の教えを守って2年連続最下位のチームを頂点に導いた。

 「その言葉通りに、信じてやってきたつもり。それが実を結んだ。僕を支えてくれた大きな言葉」と感謝は尽きない。今季は高卒2年目の奥川を原則的に中10日で起用して経験を積ませ、中継ぎ陣は終盤まで連投は3日連続までに制限。コンディションを優先させ、選手が結果を出した。

 勝利と育成を両立し、6年ぶりのリーグ優勝、20年ぶりの日本一に導いた手腕。選考では、選手を信頼した巧みなマネジメントを絶賛する声が相次いだ。高津監督の代名詞にもなった「絶対大丈夫」など、選手を鼓舞した「言葉の力」も話題に挙がった。

 球団では20年ぶり5人目の快挙だが、指揮官は「僕がいただきましたけれど、チームのみんながそこに導いてくれた」と謙遜した。午前中には都内のヤクルト本社を訪問し、根岸孝成オーナーに日本一を報告。「“本当によく頑張ってくれた”と褒めていただきました」と本社の社員から大歓迎を受けた。

 同じく「野村ID」の薫陶を受けた侍ジャパンの稲葉前監督が特別賞を受賞した。「野村監督の下で一緒にやった我々が、プロ野球の発展にこれからも貢献していきたい気持ちは強い」と高津監督。勝利を重ね、その教えを次代へ受け継ぐ。(青森 正宣)

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