エンゼルス寺田トレーナーが21年シーズン回顧「勝たなきゃいけないチーム。期待値も高い」
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エンゼルスの寺田庸一トレーナー兼マッサージセラピストにとって2021年シーズンは手応えと悔しさが交差する歯がゆいシーズンとなった。二刀流の大谷、リーグ2位の34セーブを記録した守護神イグレシアスなど個々の選手は活躍したが、優勝争いからは早々に脱落。上位進出が狙える戦力がありながら7年連続でポストシーズン進出を逃したことは痛恨だった。
「攻撃に関しては、コアの2人(トラウト、レンドン)が早々に(故障で)離脱してしまったのは結果、ダメでした。そこがしっかりと機能してれいればもっと成績も変わってきたのかなと思います。そこの責任に関しては僕ら(トレーナー陣)も感じています」
寺田氏は11年に高橋尚成氏のトレーナーとしてエ軍入り。高橋氏が移籍した13年以降はチーム全選手の体のケアを担い、現在はトラウト、レンドン、大谷など主力選手を主に担当している。今季はその大谷が序盤から本塁打を量産し、一塁手のウォルシュもオールスター戦に初選出されるなどブレーク。そこに、MVP3度のトラウト、19年打点王のレンドンが加わればメジャー屈指の打線が形成できたが、トラウトが右ふくらはぎ痛で、レンドンが右股関節の手術で、ともにシーズン後半に戦力に加われなかったことはチームとして誤算だった。
一方、メディカル部門の一員として一定の手応えも感じていたという。「トータル(シーズン全体)で見ると、例年に比べてケガ人は少なかった方だと思います。(ケガ人が)いないことはないですけど、IL(負傷者リスト)入りするっていう人数は少なかったと思います」。中継ぎ陣はシーシェク、メイヤーズがともに70試合以上に登板し、イグレシアスも「回またぎ」でフル回転し、守護神ながら7勝を挙げた。近年は投手陣が弱点と言われ、今季も厳しい戦いが強いられたのは間違いないが、大きなケガなくシーズンを乗り切れた選手が多かった。
その中でも特に二刀流でフル回転した大谷は投打含めて158試合に出場。9勝、46本塁打、100打点、26盗塁など凄まじい成績はもちろん、欠場がわずか4試合だったことに大きな価値があった。まだ27歳。肉体的ピークを迎える年齢で、来季は益々期待が高まるが、寺田氏は冷静に状況を見極めている。「“来年は162試合全部に出すぞ”とならないと思うし、本人(大谷)もそこは求めてはいないと思う。パフォーマンスを維持して、健康な状態で、たくさん試合に出るということに重きを置くと思う。4月のどこかで休むことがあるかもしれないし。5月いっぱいはずっと出続けるかもしれない。いろいろな人の意見と彼の感覚と組み合わせてやると思う」。今季のジョー・マドン監督は大谷の意向を最大限に尊重し、定期的な休養日を設けることをしなかった。寺田氏も必要があればメディカルスタッフの一員としてチームに進言してきたが、現時点では来季も同様のスタイルで臨む予定だという。
大谷は特に投手としての「伸びしろ」を口にしているが、寺田氏も同じ考えだ。「投手って力が抜けられるようになると疲労度が減る。体が上手く使えると、その後のダメージも少なくなる。たぶん後半戦は投げ方を変えていた。投手としてゲームをつくる投げ方をしていた」と指摘。二刀流としては「今年が基準になると思うけど、来年のパフォーマンスが今年と比べてどうなるか、僕らも楽しみ」と期待した
ブレーブスの26年ぶりのワールドシリーズ制覇で幕を閉じた今季のメジャーリーグ。2022年への戦いはもう始まっている。寺田氏は「(チームとして選手に)かけている総年俸もそうですし。オーナーもGMも球団社長も勝ちたいと思ってやっている。チームに対する期待感は高い。勝たなきゃいけないチーム。期待値も高いし、成績ももっと上であるはず」と期待を寄せた。(記者コラム・柳原 直之)
◯…寺田氏は11月20日に東京都内で開催された「超一流アスリートの考え方と体のケアやり方セミナー」(主催:治療院運営動画ノウハウスクールJOS小川純平)に講師として参加した。毎年のようにオフシーズンは一時帰国し、講演に講師として参加。コロナ禍が厳しかった昨年はオンラインで開催し、今回はオンラインとリアル参加(会場参加)の同時並行で開催した。参加者からの質問コーナーではメジャーの現場でのケアに関する質問が飛び「MLBは今、はり治療がブーム。もちろん苦手な選手もいるが、興味本位で受けてみる選手が多い」と説明していた。
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