ヤクルト連勝!高津監督の“男気采配” 初戦救援失敗も守護神マクガフ信じた日本S初セーブ

[ 2021年11月24日 05:30 ]

SMBC日本シリーズ2021第3戦   ヤクルト5―4オリックス ( 2021年11月23日    東京D )

<ヤ・オ>最後を締めたマクガフ(左)と抱き合って喜ぶ高津監督(撮影・大森 寛明)
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 日本シリーズの第3戦は23日、東京ドームで行われ、ヤクルトがオリックスに5―4で勝利。今シリーズは神宮球場が明治神宮野球大会のため使用できないが、“ホーム初戦”で競り勝って対戦成績を2勝1敗とした。第1戦で救援失敗したスコット・マクガフ投手(32)が1点リードの9回を無失点締めで復活セーブ。24日の第4戦に勝てば、01年以来20年ぶりの日本一に王手をかける。 

 ゲームセットの瞬間、高津監督は感情を隠さなかった。何度も何度も、ガッツポーズした。1点差の緊迫した試合を締めたのはマクガフ。指揮官は守護神と笑顔で抱き合った。

 「みんなでつなごうという意識が今日の結果につながった。最後、マクガフがしっかり締めてくれたので良い継投だったと思う」

 信頼は揺るがなかった。5―4の9回、マウンドに送ったのは、3日前の第1戦で1死も奪えずに3失点し、逆転サヨナラ負けを喫したマクガフだった。先頭の若月に中前打。犠打などで2死一、三塁のピンチを迎えた。球場に漂う緊張感。それでも最後は、4番・杉本を球威抜群の内角直球で一ゴロに仕留めた。来日3年目の守護神が日本シリーズ初セーブをマークした。

 悪夢の第1戦。5月下旬から抑えを務め、31セーブした右腕のまさかの乱調だった。現役時代は日米通算313セーブを挙げた高津監督。誰よりも抑えの苦労は理解できる。第2戦の試合前練習。肩を叩き「僕は全く気にしてない。(抑えは)あなたに任せている」と伝えると、マクガフも「ありがとう」と静かに、深く感謝した。

 絆は深い。マクガフから今夏の東京五輪への米国代表としての出場について相談を受け「ぜひ出るべき」と背中を押した。銀メダルを獲得した大会後、チーム合流日の手帳には「スコット 日本で野球を学び成長しアメリカ代表まで登りつめた。本当にうれしい!」と書き込んだ。日本代表だった山田、村上との3人には高津監督からお祝いとねぎらいのシャンパンが贈られた。

 「初戦にやられたことが頭の中から離れることは絶対ない。ただ、また勝ちに導く投球を9回にしてくれたことは、明日も頼むぞという気持ちになれた」と指揮官。仮に2試合連続救援失敗となっていれば、このシリーズで重要な場面は託せなくなっていた可能性が高い。日本シリーズで4度も胴上げ投手になり酸いも甘いも知り尽くした背番号22が振るった、勝負の一手。信頼に応えたマクガフの復活は、この先を戦い抜く上で実に大きい。

 2勝1敗とし4戦目に臨む。「そう簡単には勝てないですけど、競って厳しいゲームをものにしたい。今まで通り僕たちの野球をするだけ」と高津監督。単なる1勝にとどまらない、価値ある白星をつかんだ。(青森 正宣)

 ▽マクガフの第1戦の救援失敗 3―1の9回に登板も先頭・紅林に右前打を許すと代打・ジョーンズには際どいボールを見極められ四球。さらに福田の犠打野選で無死満塁となり、続く宗に同点2点打を浴びた。勢いにのまれた右腕は、なお無死一、二塁で続く吉田正に初球を中越え二塁打されサヨナラ敗戦。1死も奪えず痛恨の1敗を喫したが、高津監督は「凄く難しいイニングを任せているので、そういうこともある」と守護神をかばった。

 ≪救援敗戦からのセーブは球団初≫マクガフ(ヤ)がシリーズ初セーブ。第1戦で敗戦投手となったが、同一シーズンのシリーズで救援敗戦を喫した後にセーブを挙げたのは74年村田兆治(ロ)、76年小林繁(巨)、80年江夏豊(広)、82年東尾修(西)に次いで39年ぶり5人目。ヤクルトではマクガフが初めてだ。

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