×

今こそ求められる「ノムさんの教え」 大敗のデータを「インプット」し、次に生かせばいい

[ 2021年9月13日 08:00 ]

セ・リーグ   阪神1ー8DeNA ( 2021年9月12日    横浜 )

<D・神>6回5失点で降板した阪神・ガンケル(左)(撮影・平嶋 理子)
Photo By スポニチ

 【畑野理之 理論】最下位だったDeNAに負けるのは、もちろん痛い。優勝争いどころか前日11日に一度は自力CS進出の可能性が消滅した相手に、「取りこぼし」という言葉が浮かぶ。しかし、1年間すべて勝つことはできないし、何より今永昇太が良かった。きょうは仕方が無いかな、と諦めもつくのでは?

 ジョー・ガンケルも悪くは無かった。2発に沈んだが、初回1死一塁で佐野恵太に浴びた逆転2ランは初球の内角カットボール。しっかりコースを突いていたし、決して投げミスではないと思う。悔やむとしたら前の打者の柴田竜拓への四球だろう。

 3回2死三塁でタイラー・オースティンに食らった2ランはカウント2―2からの内角高めツーシーム。コースは少し真ん中に寄ったが、見逃せばボール球かもしれず、何より一番の武器を放り込まれたのだから打った方を褒めるしかない。

 ガンケルは被本塁打率が低い(良い)投手だ。9イニングあたりの被本塁打を示すその数字は、セ・リーグの規定投球回に到達している全10投手で1位は阪神・西勇輝の0・57、2位は中日・柳裕也の0・64。試合前の時点でガンケルは82回を投げて4本、つまり0・44だったので、かなりホームランを打たれにくい投手だといえた。その視点からみても、この日のDeNAの両主砲はさすがだということだ。

 データについては、99年から3シーズン指揮をとった当時の野村克也監督からよく教わった。「タイガースの選手はデータの使い方がわかっていない。数字は日々更新するものや」。一つの例えとして、70%の確率をもとに打者を抑えたとしても次の対戦では数字は70よりももっと上がって信頼できるものになるし、一度打たれたら数字は下がって疑心暗鬼になるし、使えなくもなるということ。傾向と対策は前回と同じではないし、次回も当然変わってくる。その日の感覚や、相手の直前の調子も加味する必要があり、だから毎回ミーティングをするのだ、と…。

 ガンケルは今季、6度目のDeNA戦の登板だった。佐野にはこの日3打数1安打で計15打数3安打(・200)、1本塁打。オースティンには3打数2安打で計12打数5安打(・412)、2本塁打。まだ佐野には分がいいが、オースティンにはやられすぎている。この日の攻め方が正解だったのかどうかはわからないし、論ずることもできないが、10月5日からの3連戦(横浜)での先発がもしもあるのなら、データをアップデートしてリベンジすればいい。
 =敬称略=
 (専門委員)

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2021年9月13日のニュース