オリックス11年ぶり「アレ」してもうた 新旧融合で投打に一体感 中嶋監督「MVPは全員」

[ 2021年6月13日 05:30 ]

交流戦   オリックス3―2広島 ( 2021年6月12日    京セラ )

<オ・広>広島に競り勝ち、勝利のタッチを交わす平野佳(右)らオリックスナイン(撮影・成瀬 徹)
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 2年ぶりに開催された「日本生命セ・パ交流戦」は12日、首位のオリックスが広島を3―2で下し、2位・中日、3位・DeNA、4位・楽天が全て敗れたため、2010年以来11年ぶり2度目の優勝を決めた。2年ぶり5連勝で5カード連続勝ち越しの快進撃。優勝賞金3000万円が贈られる。96年を最後に12球団で最も遠ざかるリーグ優勝を目指し、18日からのリーグ戦再開へ弾みを付けた。

 11年前はセットアッパーとして歓喜を知る平野佳が抑えで締めた。最後はクロンを宝刀フォークで空振り三振。初タイトルを手にした中嶋監督は「選手たちがよく頑張ってくれた。後ろの打者につなぐ、走者をためる。粘る。それが非常にできている」と称え、「これ(MVP)は全員。誰1人欠けても、この成績を挙げることはできなかった」と強調した。

 貴重な決勝点をたたき出したのは、今春に外野転向を志願し、交流戦前の5月11日に再昇格して1番打者の座を取り戻した4年目の福田だ。2回、下位からつなげた2死満塁の好機で森下の外角151キロ直球を左中間へ。走者一掃の決勝三塁打になった。

 「最後は直球が来ると思っていた。(森下の直球は)スピンが利いてホップが凄かったので力負けしないように。ああいうミスがありながら監督が使ってくれて。その期待に応えたかった」

 8日の巨人戦では8回に一時勝ち越し打を放ちながら、直後の中堅守備で後逸。「僕のミスで引き分けになってしまった。みんなの力で、その積み重ねで勝てた。監督にはいいプレゼントになった」とうなずいた。

 新旧の力が融合した。投手陣は大黒柱の山本が19歳の宮城ら若手をけん引。吉田正を中心とする攻撃陣でも、11年前にMVPだったT―岡田が復活し、19歳の紅林らも台頭。交流戦は12球団2位のチーム打率・286で課題の貧打を解消した。

 コロナ下で土日の本拠地は依然として無観客。セレモニーなどはなく、無人の場内で大型スクリーンに優勝を知らせる文字が浮かび上がった。貯金2とし、首位・楽天とは3ゲーム差。イチローらと96年の優勝を経験した中嶋監督は「どうやって食らいついていくか。それしか考えていません。もっと喜んでもらえる結果を秋に見ていただけるように頑張る」とリーグ戦再開を見据えた。“本当の歓喜”の瞬間こそファンと一緒に味わいたい。(湯澤 涼)

 ▽10年のオリックス交流戦優勝 24試合制で16勝8敗の勝率・667。横浜戦4戦全勝をはじめ阪神、広島、ヤクルト戦を3勝1敗の勝ち越しで圧倒。MVPには規定打席未満ながら打率・317、6本塁打で、最多タイの24打点を稼いだT―岡田が選出された。岡田監督は期間中、選手に意識させないため「優勝」を「アレ」と言い換え、6月13日の決定まで封印。球団の記念グッズで「アレしてもうた」とプリントされたTシャツも発売された。ただ、交流戦前後でパ4位は変わらず、再開したリーグ戦は5位に終わった。

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