田淵幸一氏 「何としてでも」近本セーフティーバントに見えた阪神ベンチの一体感

[ 2021年4月20日 22:30 ]

セ・リーグ   阪神10―5巨人 ( 2021年4月20日    東京ドーム )

<巨・神>6回2死一、三塁、近本はセーフティーバントを狙うも投ゴロに倒れる(一塁手・広岡)(撮影・椎名 航)
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 阪神の最大の勝因はクリーンアップの5発。もちろん異論はないが、私は6回の近本のセーフティーバントにベンチの一体感を見た。「何としてでも」との必死な姿勢。2死一、三塁からの仕掛けで結果的にはアウトになったが、変則左腕である大江を相手にできうる最善手を選択した。

 粘り、しつこさ…。7回2死満塁で2点適時二塁打を放った梅野も、初球はバントの構えを見せた。投手への揺さぶり。試合前の時点で得点圏打率が6割を超える男でも、ただ打つだけではない。何としてでも――。その姿勢がベンチを活気づけ、一体感が強さの源泉になっている。

 打線の状態は抜群にいい。昨季までと比べて全体的に選球眼が良くなった。簡単にボール球に手を出さなくなったのも粘り、しつこさの象徴。何より多くの選手のスイングに中途半端さがなくなったのが最大の違いだ。これは「佐藤輝効果」が大きいと思う。三振を恐れない思い切りのいいスイングが好影響を与え、他のナインにも波及している。

 巨人は岡本の打撃が気がかりだ。フォームで体の中心線がずれてしまい、頭が投手側に突っ込む。しっかり体重移動ができていないからスイングがにぶい。コロナ禍でチームを離れていた丸、中島、ウィーラーに、新助っ人のスモーク、テームズが合流してからが本番だろう。昨季は巨人の16勝8敗だった伝統の一戦。どう態勢を立て直すかも注目だ。(スポニチ本紙評論家)

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