阪神・伊藤将が14日の広島戦で37年ぶりの偉業に挑む 新人の4月無傷2勝は池田親興以来

[ 2021年4月13日 05:30 ]

藤浪(右)と笑顔で言葉をかわす阪神・伊藤将(撮影・北條 貴史)

 37年ぶりの偉業に挑む。7日の巨人戦でプロ初勝利を挙げた阪神ドラフト2位の伊藤将は、14日の広島戦に先発予定。球団新人が4月末までに2勝を負けなしの連勝で記録すれば84年池田親興以来で、歴史の扉を開くことになる。

 「前回の広島戦ではボールが高く集まっていたので、次はより低くボールを集めることを意識して投げたいと思います」

 自身のストロングポイントを再確認した。広島とはプロ初登板だった3月31日以来、2度目の対戦になる。敵地のマウンドでは5回8安打2失点と粘りの投球を披露したものの全体的にボールは高く、1点リードの4回には投手の床田に浮いた直球を左前に運ばれる同点適時打を浴びた。苦い経験を糧に、本拠地での快投を期した。

 「(初勝利して)個人として変化はないですが、チームがいい状況なので、自分もその流れに乗って、いい流れをつなげていくことができれば」

 7日の巨人戦では7回1失点。プロ初勝利を初登板となる伝統の一戦で決めたのは球団史上初めてで、勢いそのままに“4月で2勝”というハードルも軽々と飛び越える。

 父・正宏さんの憧れだった「ジャンボ尾崎」こと尾崎将司から取った名前を背負う左腕はゴルフが趣味でベストスコア「80」。マスターズを制覇した松山英樹については「アジア人初の快挙ですし、本当にすごい。自分も多くの方にパワーを与えられるよう、チームの勝利に貢献できるよう頑張りたい」と刺激を力に腕を振る。(遠藤 礼)

 《84年池田は先発3連勝》阪神の新人投手がデビューから4月末までに2勝したのは14年岩崎が最後だが、1敗を挟んだもの。無傷の2連勝は99年福原忍が救援で記録。先発勝利に限れば3連勝した84年池田親興までさかのぼり、伊藤将が勝てばドラフト制以降ではチーム2人目の快挙になる。

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