広島・中崎「このまま終わるわけにはいかない」減額制限いっぱい5800万円減

[ 2020年11月27日 05:30 ]

体調面の不安が解消され、再起を誓った中崎
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 広島の中崎翔太投手(28)が26日、広島市南区の球団事務所で来季の契約交渉に臨み、減額制限(1億円超は40%)いっぱいとなる5800万円減の年俸8700万円(金額は推定)で更改した。右肩動脈瘤切除手術からの再起を誓う元守護神。体調面の不安が解消され、2年連続のダウンにも表情は明るく「このまま終わるわけにはいかない」と前を向いた。

 大幅ダウンは覚悟の上とばかりに「減額いっぱい。マックス40%です」と自ら切り出した。5800万円減の推定年俸8700万円で来季の契約を終えた中崎。憂いはない。表情はむしろ、すがすがしく、口調には再起を期す強い覚悟がにじんだ。

 「2年間何もやっていないので、金額に関しては仕方がない。今回の手術を経験し、また全力でプレーできると思う。すっきりしたと言うか、それが自分にはうれしいです」

 2年連続で奇禍が相次ぐ。昨秋に右膝半月板を手術。今年9月には右肩にあった動脈瘤を切除した。選手生命どころか、自身の生命にすら関わる一大事。登板翌日に腕が上がらない、肩から汗が出ないなどの症状がありながら、原因不明のまま「できると思って」プレーを続けてきた。

 「それが今回やっと原因が分かった。血管が詰まっていたので、破裂したり、頭にできていたら生きていない。死ななくてよかった。それが一番です」

 入院は3週間。1カ月かけて体のメンテナスやリハビリに励み「今は何の違和感もないし、フルに練習できている」と話すまでに回復。この日の午前中には大野練習場のブルペンにも入り、立ち投げで術後初めて15球を投げた。その表情は野球ができる喜びにあふれる。

 「久々のブルペン。感覚は良くないけど、投げられたことには安心しています。2軍スタートになると思うけど(故障者組の)3軍選手ではなく、キャンプ初日から全力でアピールできるだけの準備は整うかな…と」

 守護神として3年連続胴上げ投手を務め、リーグ3連覇に貢献した右腕。勤続疲労は体をむしばみ、球速や切れを奪い取った。試練を与えられ、失意の日々に差し込んだひと筋の光。28歳は視線を前に向けて言う。

 「100%でキャンプインできるように、まずは今(の練習)をしっかりやるだけ。その先のことは自分で決められないし、このまま終わってしまうわけにはいかないので」

 再起へ。苦境の中で止まっていた中崎の時計は、少しずつ、確実に動き始めている。(江尾 卓也)

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