岸川勝也氏 ソフトB支えた無敵の先発5人衆 疲労に考慮“余裕”の規定投球回ゼロ

[ 2020年10月28日 06:15 ]

パ・リーグ   ソフトバンク5-1ロッテ ( 2020年10月27日    ペイペイD )

ソフトバンク・東浜
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 【岸川勝也 視点】ソフトバンクが3年ぶりのリーグ制覇を成し遂げた。最後は12連勝をマークするなどしてロッテを突き放し、コロナ禍で異例ずくめだったシーズンを制覇した。球団OBで巨人1軍打撃コーチなども務めた本紙評論家の岸川勝也氏(55)がその強さを分析した。

 コロナ禍で開幕が遅れ、試合数が減った特別なシーズンを制したソフトバンクは、投手層の厚さがその強さを支えた。特に先発投手陣だ。過密日程を強いられた中で、東浜、千賀、石川、和田、ムーアの5投手が柱となって力を発揮。疲労を考慮し、先発機会を飛ばすなど、余裕を持たせるマネジメントも生きた。無理をさせなかった結果、規定投球回に誰も到達しない中での優勝という珍しいケースとなった。

 シーズン序盤は先行逃げ切りの形をつくれず、借金を抱え、Bクラスもあった。その中で昨季先発で12勝を挙げた高橋礼を救援で起用することができたのも、先発の駒がそろっているからこそ。8回のモイネロ、9回の森は安定感があり、特にモイネロの投球には凄みがあった。昨季より直球の球威が増し、カーブも高速で曲がりも大きくなった。投手のMVPは誰かと問われたら、迷いなくモイネロの名前を挙げる。

 野手で最大の功労者は、打撃3部門すべてで上位の柳田だ。今季は打席での力みが消え、バッティングが丁寧になった。何が何でも引っ張ってやろうという粗さが消え、下半身を柔軟に使えるようになったことで難しい球にも対応できている。打撃のレベルがワンランク上がった印象だ。そして大きかったのは、両膝の故障から7月に復帰した中村晃の存在。柳田と打順をつなげたことで、打線が機能するようになった。

 終盤は12連勝もあり、強さを見せつけてゴールテープを切った。今季はさまざまなオーダーを組んだが、足で相手を揺さぶれる周東を1番に固定できたのが大きい。クライマックスシリーズは、その周東と栗原が鍵を握るとみる。今季最もブレークした栗原だが、ここ最近は打撃練習から本来の姿ではない。主に5番でポイントゲッターになっている栗原が不調なら柳田、グラシアルへのマークが厳しくなる。本番までにいかに調子を取り戻せるか。主力は短期決戦の経験が豊富なだけに、若手が力を出し切れるかがポイントとなる。

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