レッズ・秋山 千金V打 5回に鮮やか左前適時打 チームは5連勝2位浮上

[ 2020年9月18日 02:30 ]

ナ・リーグ   レッズ1―0パイレーツ ( 2020年9月16日    シンシナティ )

<レッズ・パイレーツ>勝利したあと、チームメイトを指差す秋山(AP)
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 レッズの秋山翔吾外野手(32)が16日(日本時間17日)のパイレーツ戦の5回に両軍唯一の得点となる決勝の左前適時打を放ち、チームの5連勝に貢献した。1番定着後のチームは6勝1敗と勢いに乗り、ポストシーズン進出圏内のナ・リーグ中地区2位に浮上。レギュラーシーズン終了まで残り9試合。1番・秋山がラストスパートをかける。

 力負けしなかった。0―0の5回2死一、三塁。秋山は右腕ブルベイカーが投じた94マイル(約151キロ)の内角直球を振り抜き、左前適時打とした。チームはこの虎の子の1点を守り切り5連勝で、地区2位に浮上。「1本出た時、1点取った時の雰囲気は勝ちが重なるごとにいい。これで勝つという雰囲気を終盤にきて凄く感じています」と充実感をにじませた。

 一時は打率が1割台まで落ち込んだが、9月は打率・333、出塁率・491と息を吹き返した。好調の要因に秋山は、ここ最近の練習で直球と変化球を交ぜる日本流のフリー打撃を取り入れたことを挙げた。「自分の中で何パターンもスイングの種類がないといけない。(直球と変化球の)ミックスで投げてもらうことで頭と体が一致してスイングができるようになった」。メジャーの試合前のフリー打撃はコーチが打撃投手を務め、マウンド下からテンポを速めて投げ、変化球はほとんど投げない。その中で秋山はより実戦的な練習を追求。並行して剛球に負けない強いスイングを心掛けてきたことが結果を生んでいる。

 秋山はこの日の4打席で計24球を投げさせた。粘りも出てきている。1番定着後はチームは6勝1敗。12年以来、8年ぶりのポストシーズン進出へ、その存在感は日ごとに大きくなっており、デービッド・ベル監督も「彼は勝負できる状態にある。勝利につながる大きな一打だった」と称えた。

 27日(日本時間28日)のシーズン最終戦まで残り9戦。秋山が不動の1番でチームをけん引する。(笹田幸嗣通信員)

 《稼頭央、イチは先頭弾スミ1》「日本選手による1―0の勝利打点」は14年9月5日の青木(ロイヤルズ)以来、6年ぶり5度目(5人目)。04年の松井稼(メッツ)、09年のイチロー(マリナーズ)はいずれも先頭打者本塁打の“スミ1”。11年の西岡(ツインズ)は投ゴロの間の打点で、14年の青木は中前適時打を放った。

 《PS進出10→16チームに拡大》60試合制の今季はポストシーズン進出チームを従来の10から16に拡大する。ア、ナ両リーグ各3地区の2位以内のチームと、残りの球団で勝率上位2チームが出場権を獲得し、29日(同30日)から3回戦制のワイルドカードシリーズを戦う。その後は今季も地区シリーズが5回戦制、リーグ優勝決定シリーズとワールドシリーズは7回戦制で実施。新型コロナ感染対策として地区シリーズ以降は開催地を固定して実施する。

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