阪神・梅野 18年ぶり「2番捕手」で勝利演出 私生活ではクリスマスに演出するエンターテイナー

[ 2020年9月12日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神4-0広島 ( 2020年9月11日    甲子園 )

<神・広(15)> 8回無死、右中間ソロを放ち、おどけた表情を見せる梅野(撮影・大森 寛明)
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 阪神は、11日の広島戦に4―0で快勝し、2位に浮上した。球団の捕手では18年ぶりに2番で先発出場した梅野隆太郎捕手(29)が8回に右中間越えの今季4号ソロを放つなど、2安打3出塁とプロ入り初の打順で機能。先発・西勇の今季初完封も導くなど、不動の正捕手が攻守で輝きを放った。 

 “初体験”の1日は、最高の景色でエンディングを迎えた。「2番・梅野」のポテンシャルを見せつける放物線。聖地に快音を響かせたのは8回先頭だ。

 「1点でも多い方がバッテリーとしても良いし、狙って打ったわけじゃないんですが」

 2球目の151キロに力負けすることなく完璧に捉えた。打球は、右中間スタンドに着弾。今季4号ソロは、リードを4点に広げるダメ押し打となった。

 「近本が目の前にいたのは違和感だった」

 現役時代の矢野監督が02年に起用されて以来の球団捕手での2番先発は前夜、横浜での試合後に通達された。野球人生でも初めての“場所”。それでも「守りから入れたので」と地に足をつけて向かった初回は、無死一塁で初球にセーフティーバント。ファウルとなったが、4球目を左前に運んだ。「1を大事にって言いますけど。2番の第1打席で決まると昨日ぐらいから思って。(1打席目も)いろんな面で対応できた」。2安打1打点3出塁と仕事をした表情には、力がみなぎった。

 自身も経験がある指揮官も「打席の中でもいろんなことができるし、ランナーに出ても次の塁を狙えるバリエーションの多い選手。1回ちょっとやってみようと」と意図を明かした後、「初回も良いつなぎしてくれたし、見事なホームラン」と結果で応えた「新2番」に目を細めた。

 身を削り、生傷も絶えない“戦場”のグラウンドでは厳しい表情を崩さないが、マスクを外せば、心優しき29歳の青年に戻る。昨オフ。帰省先の福岡で親戚の子どもたちのために一肌脱いでいた。

 クリスマスの日、日が暮れ始め、暗くなるとこっそり妻と部屋を抜け出してサンタクロースに変装。赤と白のコスチュームはもちろんのこと、顔を覆い尽くすもじゃもじゃの白ひげまで着ける“本気モード”で登場すると、歓喜の声があがった。

 「庭で急いで着替えてね(笑)。声もサンタというか、おじさんぽく変えて。最後までバレなかったんで成功です。年に何回も会えるわけじゃないし、子どもたちに喜んでもらえて本当に良かった」

 お立ち台では今季初の「明日も勝つばい!」をファンと叫んだ。最初から最後まで背番号44に魅せられた夜だった。 (遠藤 礼)

 ▽阪神捕手の2番起用 02年に6月28日の横浜戦(大阪ドーム)で1試合だけ矢野輝弘(当時)が起用されて以来18年ぶり。当時チームは7連敗中。7、8番を打っていた矢野を据える起死回生の策も、4打数無安打で8連敗を喫した。なお矢野は98年5月16日から30日の11試合でも2番で起用されている。95年には俊足の関川浩一が32試合で2番のほか、40試合で1番とシーズンの過半数で早い打順を務め、12盗塁を記録している。

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