「シビアに自由のきかない打席を送っていた人」レッズ・秋山が引退発表の楽天・渡辺直に感謝

[ 2020年9月12日 21:05 ]

2014年7月8日のロッテ戦で、お立ち台でガッツポーズする西武の渡辺(左)と秋山
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 レッズ・秋山翔吾外野手(32)が12日、西武時代にともにプレーし、今季限りの現役引退を発表した楽天・渡辺直人内野手兼1軍打撃コーチ(39)についての思いを、本紙に寄せた。

 渡辺直がトレードでDeNAから西武へ移籍したのが13年7月。プロ3年目だった秋山は、前年までヘッドコーチだった土井正博氏に「打席でこれができないと試合には出られないぞ」とチーム打撃などの習得を口酸っぱく説かれていたという。移籍後、代打出場やピンチバンターなどで与えられた役割を全うする渡辺直の姿を「もっとシビアに自由のきかない打席を送ってきた人だった」と回想。西武でチームメートとしてプレーした4年半で「泥臭くても1点をもぎ取っていくということを教えてもらった人」と振り返った。

 メジャー移籍1年目の今年、米国で戦う中で、日本野球のストロングポイントを再確認した。「ランナーを進めるためとか、1つのアウトで次のバッターにどういう状況で回すかというのは、日本が世界で戦うための武器」。接戦で1点を取るためのチーム打撃の意識の違いを肌で感じたている。その上で「日本ではそれができる選手がチームに何人いるかが大切。直人さんはそういう気持ちの悪いバッティングをしていた」と説明。気持ちよく安打やホームランを打つのではなく、制約の多かった場面で常にチーム打撃を心がけていた、渡辺直の姿が目に焼き付いているという。

 プレーぶりだけではなく、渡辺直が人を引きつける魅力についても印象が強いという。「年下に対して気を遣う人が増えたり、言うのを諦めてしまう人たちが多くなってきているなかで“違うものは違う”と言ってくれる人」。13年以来、公私ともに親交を深めた。食事をともにしていくなかで「あの言動はないよ」など広い視野に立った指摘も受けた。「僕や浅村には厳しく言ってくれた。背筋を伸ばさないといけない感じだった」。周囲からの信頼が厚い理由のひとつだ。

 チームが変わっても親交は続いている。引退発表を受けて渡辺直にも直接、電話をかけたという。シーズン終了後、帰国した後に食事をする約束もした。「プロとして生き残っていくことをすごく追究した人だと思う」。背中で見せてくれた生き様に、感謝という言葉が浮かんだ。

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