エンゼルス・大谷 8日に674日ぶり実戦登板 コロナ対策、豪華スイートルームから出陣

[ 2020年7月7日 02:30 ]

キャッチボールで調整するエンゼルス・大谷
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 エンゼルスは5日(日本時間6日)、大谷翔平投手(26)が7日(同8日)に本拠地エンゼルスタジアムで行われる紅白戦に登板すると発表した。18年10月に右肘じん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受けた大谷の実戦登板は、18年9月2日のアストロズ戦以来674日ぶり。球団は新型コロナウイルス感染防止対策に各選手へ豪華スイートルームを提供し、万全の対策とともに背番号17が二刀流復活への一歩を踏み出す。

 5日に26歳の誕生日を迎えた大谷は、ウオーミングアップ中に新加入の三塁手レンドン、遊撃手シモンズらに拍手で祝福を受けると、照れながら頭を下げた。節目の日に、7日の紅白戦での登板が決定。キャッチボールでは最長約50メートルまで距離を延ばし、メニューの合間にシャドーピッチングを繰り返した。

 実戦で投げるのは674日ぶり。3イニングを予定している。右肘に負担をかけない投球フォームに取り組んでおり、前日の会見では「よりシンプルにしたい。試合のレベルでできなくなったりするので」と語った。2年ぶりの投手復帰へ、紅白戦で「新様式」を試すことになる。

 7月23日(日本時間24日)か24日(同25日)に決まったコロナ禍でのシーズン開幕。エンゼルスはキャンプ再開に際してビリー・エプラーGMの発案により、球場4階のスイートルーム計54室を各選手に1室、開放することを決めた。選手のクラブハウスでの密集を避け、選手間のソーシャルディスタンスを確保するためだ。ソファ、テレビ2台、冷蔵庫、音響設備などを完備。一般利用には1試合最大4500ドル(約49万円)で販売され、通常12~36人で利用する豪華部屋を練習、試合の合間に待機する個室として提供する。

 ジョー・マドン監督は、球団の計らいに「選手も感謝している。全てのプロトコル(感染対策)を可能にしてくれる」と満足そうに話した。この部屋の提供はシーズン中も継続される方針だ。

 実戦では自然と強度が上がるため、前日には「どういう反応が(右肘に)返ってくるのか少し不安がある」と語っていた大谷。全て行き届いたスイートルームで心身ともに最高の準備を施し、復帰マウンドに臨む。(奥田秀樹通信員)

 ≪打撃順調仕上がり≫大谷は打者調整ではこの日、2日ぶりにシミュレーテッド・ゲーム(シート打撃)に参加。先発右腕バリア、守護神ロブレスら6投手と対戦した。バリアから右翼線二塁打を放つなど安打性3本をマーク。キャンプ初日の3日はトラッキング(スイングせずボールを目で追う練習)を22球行ったのみだったが、順調な仕上がりをアピールした。

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