阪神・球児 高校球児にメッセージ「社会に出れば日々戦い。人生はどんな状況でも立ち上がって戦う」

[ 2020年5月22日 05:30 ]

甲子園で練習を行う藤川(阪神タイガース提供)
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 阪神の藤川球児投手(39)が21日、失意の高校球児に再起を望むメッセージを送った。前日20日に今夏の甲子園大会の中止が正式に決定。自主練習後のオンライン取材で心情を気遣い、立ち上がってほしい…と激励した。高校生が憧れる甲子園球場を本拠地として戦う自覚も強くにじませ、6月後半を目指すプロ22年目の開幕へ決意を新たにした。

 藤川は全国の高校球児たちの背中を押し、その未来の光を照らすように力強い言葉を送った。

 「生きてる限り、これから人生でたくさんの岐路はあると思う。世の中に出ていけば、たくさんのことが起こってくる中で、どう立ち上がるか。人生って、どんな状況からでも立ち上がって戦うというか、社会に出れば、日々、戦いが待ち受けているので」

 とてつもなく悲しくつらい出来事に直面しても、糧に変えられる人生が多くあって欲しい…と願った。「今回のことについては誰かの責任ではない。誰か個人の責任にしてはいけない」。過去の自分も重ね合わせながら、そんな道筋を示した。

 「涙を流して、打ちひしがれて、これからどうしよう…ということは必ず訪れる。要は、気持ちの持ちようで、いくらでも自分の人生は切り替えられる。学生はパワーありますから。仲間で支え合って、社会に出ても、ある意味で普通に大会が行われた時よりも、強い絆で頑張っていけるんじゃないかと」

 いま日々の練習で踏みしめているのは、球児たちが春に続いて夏も“失った場所”だ。「聖地と言われるところで野球をさせてもらってることをかみしめるように練習させてもらってるのが本音」。甲子園を本拠地に戦う自覚は自然と強くなる。だからこそ自軍の若手へ向けてもタテジマに袖を通す意味も訴えかけた。

 「他球団の選手たちとはまた違う意味で、この球場は大事に大切に扱わなければいけないと選手たちも分かったんじゃないか」

 聖地から“何か”を伝える開幕は6月後半の見通し。「プロとしての自覚を持って自分で仕上げてくるのがプロの本質」。あと7に迫り、無観客の環境で迎える可能性もある日米通算250セーブ到達にも矜持(きょうじ)を漂わせた。

 「それで(ファンに)勇気がでるのかどうか分からないですが、そう感じてもらえるのならば、これ以上うれしいことはない。テレビ越しでも、そういう感動を覚えてもらえるかどうかというのは自分のプレーにすべてかかっていますので」。藤川球児でしか果たせない使命が、2020年の甲子園にはある。(遠藤 礼)

 ▽藤川球児の高知商時代 2年夏の甲子園に背番号9で出場。1回戦の旭川大高(北北海道)戦に右翼手で先発し、4回から救援。1学年上の兄・順一さんとのバッテリーで6回を4安打無失点に抑え、6―3の勝利に貢献した。2回戦では準優勝した平安(京都)に敗れたが、8回6安打10奪三振の内容が評価され、高校日本代表に選出された。3年夏は高知大会準決勝で高知に敗退。

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