MBSテレビなどセンバツ関連番組も中止、赤星氏はエール「今後の野球人生に生かして」

[ 2020年3月11日 19:44 ]

甲子園球場
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 第92回選抜高等学校野球大会の中止を受けて、MBSテレビ、ラジオ、GAORAで予定していた中継と、大会期間中の早朝ハイライト番組「みんなの甲子園」(MBS)の放送の中止も決定した。

 「みんなの甲子園」でMCを務めることになっていた赤星憲広氏(43=スポニチ本紙評論家)は93、94年のセンバツに2年連続で出場。出場がかなわなかった球児の心中をおもんぱかり、エールを送った。

 ―野球人として、また学生野球指導者として、今回の中止を聞いた時の率直な感想は?
 赤星氏「甲子園の切符をつかんだ32校の選手たちからすると、正直『なんでなんだ』という感情なんだと思うんですよね。しかし逆にもし開催されるとなっていた場合は、相当な覚悟も必要だったと思うことも事実。新型コロナ問題で体調面も気にしなければいけないし、世論が気になりプレーだけに集中できないというリスクもある。そういう意味で開催された場合、選手たちのメンタル的な部分がどこまで耐えられるのか…。今回出られなくなってしまった選手の悔しい気持ちを考えると、『やった方が良かったのか』『やらなかった方が良かったのか』というのは、今は正直何とも言えない。高野連の人たちも苦渋の決断だったと思います」

 ―自身2度、センバツを経験した者として、ここまで頑張って練習して出場を勝ち取って、夢の舞台でのプレーができなくなるという選手の気持ちはどれほどのものなのか?
 赤星氏「選手たちには甲子園でのプレーで『何か』を経験して、今後の野球人生に生かして欲しいなというのが、野球人としての僕の思いでした。これが経験できないというのは彼らにとって大きなことだとは思うが、もし大会が行われた時に、まだ大人になっていない年頃の高校生が、開催することでバッシングを浴びたり、いろんなことを言われるなどの可能性を考えると、どっちの方が影響が大きいのか正直考えます。ただ、こういう中止という結果になったことによって、選手たちに悔いは残ると思います。…うーん、やっぱりやりたかったでしょうね、選手は…」

 ―学生野球指導者として、選手、関係者、保護者らにメッセージを?
 赤星氏「僕は今回の件で『中止になりました』だけで終わらせてはいけないと考えています。それだけではあまりに選手がかわいそうすぎる。もう1回センバツをする、というのは期間的に難しいと思うので、何か選手の心を救ってあげる新たな『埋め合わせ』を考えて欲しい。例えば『夏の大会の出場校を増やす』。選抜切符をつかんでいた学校も含めて、夏の大会をおこなうという案も考えられる。夏の地区予選は通常通り行い、もし選抜出場予定だった高校が優勝したらそのまま。そうでなければ優勝校とセンバツ出場予定校の両方を代表として出場させる。結果出場校が70校や80校となって運営が大変だろうけど、『大変な年』だからこそ『大変なこと』を検討すればいいと思う。『特別大会』にすればいい。『特別な年』だからこそ、そう思います」

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2020年3月11日のニュース