プロ野球開幕延期…先見えぬコロナ禍 「日常」が1日も早く戻ることを願う

[ 2020年3月10日 09:30 ]

西武・辻監督
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 誰もが不安になっている。日に日に閉塞感が増していく。まん延する新型コロナウイルス。プロ野球の取材現場でも同様だ。無観客のオープン戦。例えばルーキーが活躍し「開幕ローテーション入り確定」「開幕スタメンいける!」などと記事にしても、果たして20日に本当に開幕できるのか?との思いが頭に浮かんでしまっていた。

 5日から西武の取材で広島に滞在した。広島には記者行きつけの焼き肉店がある。地元・カープの選手はもちろん、多くのプロ野球選手が足を運ぶ店だ。5日の夜に顔を出すと、おかみさんから「辻さんは来よらんの?」と言われた。西武の辻監督も馬場作戦兼守備走塁コーチらと、広島を訪れれば必ず足を運んでいるという。

 翌日、球場で辻監督に会うと「行くつもりでいたんだけど、この状況だからなあ…」と残念そう。監督やコーチ、選手は、広島市内の宿舎から外出しないよう心掛けているという。辻監督は「おかみさんの好物だから」と、地元・佐賀のようかんをわざわざお土産に買ってきていた。「じゃあ、自分が持っていきますよ」。記者はようかんを受け取り、日を改めて再びお店に向かった。

 辻監督の思いが伝わったのだろう。おかみさんは大喜びしてくれた。「これ、辻さんへのお返しに」と今後は昆布を受け取った。それだけでなく「ほれ、あんたにも」と、記者もまんじゅうにデコポン2個、それに除菌ウェットティッシュやポケットティッシュをもらってしまった。そんなおかみさんから辻監督へのメッセージは「交流戦の時にはバターケーキを差し入れに行きますから」だった。

 プロ野球は9日、今月20日に予定していたシーズン開幕戦の延期を決めた。交流戦の日程は5月26日~6月14日で、マツダスタジアムでの広島―西武3連戦は5月26日から。しかし今回の開幕延期で、今後のスケジュールもどうなるか不透明だ。先が見えない新型コロナウイルスの感染拡大。おかみさんが笑顔で球場に行き、辻監督も美味しい焼き肉を食べに行く。そんな「日常」が1日も早く戻ることを願ってやまない。(記者コラム・鈴木 勝巳)

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