西武・ギャレット「豊田フォーク」&自己最速157キロで広島打線を圧倒

[ 2020年3月7日 05:30 ]

オープン戦   西武1―2広島 ( 2020年3月6日    マツダ )

<広・西>5回途中から2番手で登板のギャレット (撮影・奥 調)
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 広島でギャレット、といえば77~79年に102本塁打を記録した強打者。西武のギャレットは威力満点の直球と「豊田フォーク」で広島打線を圧倒した。

 自ら「回をまたいで投げたい」と5回1死一塁の場面でマウンドへ。2死後には自己最速を更新する157キロ直球で小園を三振に仕留めた。6回も2奪三振で1回2/3を打者5人、無安打無失点で完璧に抑えた新助っ人は「シーズンを想定したいい練習ができたよ」と胸を張った。

 驚きの球種も披露した。たった2日前に豊田投手コーチから伝授されたフォークだ。4日にB班(2軍)のキャンプ地・高知で「日本で投げるならフォークは有効」と勧められ、落ちが悪く封印していたスプリットの握りを微調整。ここまで30球ほど練習しただけで、この日にいきなり投じた。6回1死で野間を遊ゴロに斬るなど効果満点で「いい感触だった」と笑顔。辻監督も「日本に来て試して…。大したもの」と順応性の高さに舌を巻く。

 セットアッパー候補の快投。指揮官は「(開幕時は)その時のベストの方程式を考えたい」と見通しを描く。150キロ台後半の直球に、現役時代に2年連続最優秀救援投手に輝いた豊田コーチ直伝のフォーク。ギャレットが投手陣のキーパーソンになりそうな気配だ。 (鈴木 勝巳)

 ◆リード・ギャレット 1993年1月2日生まれ、米バージニア州出身の27歳。1メートル88、95キロ。右投げ右打ち。14年ドラフト16巡目でレンジャース入団。タイガース在籍中の19年3月29日のブルージェイズ戦でメジャーデビュー。通算成績は13試合で0勝0敗0セーブ、防御率8・22。バージニア州立軍事学校を卒業。海軍や空軍に進むエリートも多く、ギャレットも銃を持っての訓練などを体験。キャンプ地の宮崎・南郷では半袖姿でブルペン入り。周囲の「寒い!」の声にも「自分の故郷(バージニア州)の方が寒いから」と意に介さず。家族はメアリー夫人と1月29日に生まれたばかりの長男・ボーくん。開幕前に来日予定だったが、新型コロナウイルスの影響を考慮して5月に延期となり「会えないのは残念」。

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2020年3月7日のニュース