広島 龍馬“ピアノトレ”で集中力向上に取り組み中

[ 2019年12月27日 05:30 ]

広島・西川
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 広島・西川龍馬内野手(25)は26日、“ピアノトレ”で集中力向上に取り組んでいることを明かした。演奏は未経験ながら、今秋に購入を決断。打撃につながるヒントをつかんでおり、自宅での珍トレで課題克服を目指す。

 天才と評される西川らしく、芸術センスあふれるひらめきが突然舞い降りた。「ピアノを買いました。電子ピアノです。弾きたいな…と思って」。ギターやドラムでもない。これまでに演奏経験すらない。衝動的とも言える思いつきながら、今秋、思い切りよく購入を決断した。

 初心者ながら、演奏方法は超上級者である。「楽譜は見ません。暗記します。ここらへんだったかな…という感じで弾いていきます。カノンを弾けるようになるのが目標です」。オフ期間を利用して時間を捻出し、独学で練習中。簡単とはいえない、有名な「パッヘルベルのカノン」にいきなり挑戦するところも、さすがは“天才”である。

 「好影響? あるんじゃないですか。集中力、記憶力。指先の器用さとかですかね」

 図らずも趣味が野球につながっている。契約更改後の会見では、「もう少し集中しておけばよかった…と悔いが残っている」と今季を振り返ったように、集中力の持続は課題の一つだ。今季は138試合に出場して、自身初の規定打席に到達。一方で、打率・297と目標とする3割にはあと一歩届かず、レギュラーとして緊張感を持続させる難しさを痛感した。自宅での演奏が“ピアノトレ”と化して集中力向上につながれば、まさかの形で課題克服となるかもしれない。

 球界には王貞治氏をはじめ、桑田真澄氏、現役選手では西武・山川らがピアノを得意としている。さらに、テニス・錦織圭、ラグビー日本代表・福岡堅樹ら、世界トップレベルのアスリートも数多くそろう。漫画「ドカベン」の殿馬も超一流の使い手として知られる。

 ピアノの習得は知能全般を向上させ、運動能力の発達にも有効であるとされている。来季は、持ち前の打撃技術と集中力との調和で、西川の安打協奏曲が響き渡るかもしれない。(河合 洋介)

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2019年12月27日のニュース