秋山 FA交渉4球団デッドヒート!一番手はレッズ、条件面でリード

[ 2019年12月27日 05:30 ]

移籍先の最有力候補にレッズが浮上した秋山
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 西武から海外フリーエージェント(FA)権を行使し、メジャー球団と交渉している秋山翔吾外野手(31)の移籍先の最有力候補に、レッズが浮上したことが25日(日本時間26日)、分かった。交渉は最終局面を迎えているとみられ、ダイヤモンドバックス、カブス、レイズとの4球団で、最後のデッドヒートを繰り広げる。

 日本が誇るヒットメーカーに、チーム再建のキーマンとして白羽の矢が立った。レッズは既に強打の二塁手ムスタカス、先発左腕マイリーを獲得。積極補強を続け、秋山争奪戦でも「フロントランナー」に浮上した。

 今月上旬のウインターミーティング中、秋山はケーシー・クロース代理人とともにレッズ、ダイヤモンドバックス、カブス、レイズと面談。ディック・ウィリアムズ編成本部長は「素晴らしい選手。われわれの補強ポイントは外野手で、(秋山は)主要な選択肢の一つ」と話した。関係者の話を総合すると、レッズが条件面でリードしているとみられる。

 レッズが秋山を走攻守のパフォーマンスと併せて評価するのが、出塁率の高さ。今季はリーグ6位の・392をマークし、最近5年間の平均は・399と4割に迫る。一方、レッズのチーム出塁率・315は地区ワースト(リーグ12位)で、同じく地区ワーストの701得点に直結。地区内で最も長い6年間、プレーオフから遠ざかっており、秋山は「1番・中堅」として、喉から手が出るほど欲しい存在だ。

 30球団で唯一、日本人大リーガーが誕生していないレッズ。関係者によれば、そのチームに「第1号」として移籍することに秋山自身が魅力を感じているという。本拠地のグレートアメリカン・ボールパークは本塁打の出やすい球場として知られ、3年連続20本塁打の秋山には多くの長打を望める。また、若手主体のレッズでは、日本で実績十分の31歳はチームを引っ張る存在にもなり得る。

 条件面は2年総額1200万ドル(約13億2000万円)が攻防ラインとみられる。最終交渉を代理人に一任している秋山自身は前日に「今は動きがない。逆に教えてほしいよ」と語るなど自然体で待つ中、4球団による争奪戦がレッズを軸に最終局面を迎える。

 <レイズ 筒香、レンフローら積極補強も万能性に期待>昨季チーム本塁打数は30球団中21位。10年ぶり地区Vへ、今オフはトレードでパドレスから昨季33本塁打のレンフローを、DeNAからポスティングで筒香を獲得するなど積極的に補強。中堅は守備力に定評があるキーアマイヤーだがレギュラーを固定せず、好不調や相性を見極めて起用する方針で走攻守がそろう秋山も重宝される可能性が高い。

 <カブス 補強ポイント1番・中堅合致も資金面ネック>今季は終盤に失速し14年以来5年ぶりにポストシーズン進出を逃した。補強ポイントは1番打者と中堅手。外野は大砲シュワバーが左翼、巧打のヘイワードが右翼を務める。ネックは資金面。今年、課徴金(ぜいたく税)760万ドル(約8億4000万円)が課されたため、今オフは年俸総額を削減する方針で、大型契約は提示できないとみられる。

 <Dバックス 3年ぶりPO進出へ中堅が最大のポイント>3年ぶりのポストシーズン進出へ中堅が最大の補強ポイント。秋山が入れば、今季32本塁打で中堅も守ったマルテを二塁に専念させることができる。24日にFAのカルフーンを獲得したが右翼専門で、補強予算枠はまだ800万ドル(約8億8000万円)ほどを残す。過去2年、平野、吉川の2人の投手を獲得するなど日本選手とも縁がある。

 ▽シンシナティ・レッズ 1869年創設の世界最古のプロ球団。リーグ優勝9回、ワールドシリーズ優勝5回。今季は75勝87敗でナ・リーグ中地区4位。本拠は、オハイオ州シンシナティのグレートアメリカン・ボールパーク(収容4万2319人)。大リーグ歴代最多となる通算4256安打を放ったピート・ローズらを輩出した。日本選手が30球団中で唯一、在籍したことがないチームとしても知られる。

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