オリ由伸、堂々最優秀防御率 タイトル連覇も視野「もっと良い成績を出せる」

[ 2019年11月27日 05:30 ]

最優秀防御率賞を獲得し、やや緊張した面持ちで質問に答えるオリックス・山本(撮影・木村 揚輔)
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 21歳のオリックス・山本だが表彰式には堂々と登壇した。それもそのはず。防御率1点台(1・95)での最優秀防御率は、名だたる球界のエースと肩を並べた格好だ。

 26日に都内で開かれたプロ野球の年間表彰式「NPB AWARDS 2019 supported by リポビタンD」に臨み、「どのタイトルも積み重ねの結果だと思うので、うれしいです」とあいさつ。これまで「わく機会が少なかった」という実感をかみしめ、ようやく喜んだ。

 昨年の中継ぎから転向し、3年目で初めてローテーション投手としてスタートした。自身開幕となった4月3日のソフトバンク戦では、8回1死まで無安打に抑えるなど快投。「スタミナ面を心配されていたが、一番良い投球ができて、ホッとしたのもあった」と波に乗った。左脇腹の筋損傷で夏場に1カ月ほど離脱したが、最終戦で規定投球回をクリア。「ベストコンディションで投げさせてくれた。監督、コーチの配慮に感謝したいです」と謙虚に話した。

 来季は一転、追われる立場になる。ただ、進化を止めるわけではない。「(規定投球回を)ギリギリ超えた。点を取られた試合を減らしていけば、もっと良い成績を出せる」とタイトル連覇を視野に入れた。過去に、最優秀防御率の2年連続戴冠は6例あるが、阪急時代も含めて球団ではない。それが1点台での防衛となれば、稲尾、ダルビッシュらレジェンド級だ。

 「今年の自分ができたなら、これからの自分ができないことはないと思うので、もっと良い部分を出したい」

 自らを鼓舞するように真っすぐな視線で前を向いた。侍ジャパンでも躍動したヨシノブが、来季も球界を震かんさせそうだ。(鶴崎 唯史)

 ○…山本(オ)が2年連続で防御率1点台なら、田中将大(楽)が11~13年の3年連続でマークして以来になる。チームの達成者は前身球団の阪急で、森弘太郎の1940~42年の3年連続と笠松実41、42年の2年連続の2人で、どちらも1リーグ時代。50年の2リーグ制以降は山本を含めて7人が1度ずつ記録しているだけだ。

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