巨人・坂本、セ遊撃初MVP!来季最年少2000安打更新で五輪金&日本一奪還に弾み

[ 2019年11月27日 05:30 ]

セ・リーグMVPを受賞し、会見でトロフィーを掲げる巨人・坂本勇(撮影・木村 揚輔)
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 プロ野球の年間表彰式「NPB AWARDS 2019 supported by リポビタンD」が26日に都内で開かれ、セ・リーグの今季の最優秀選手(MVP)に巨人・坂本勇人内野手(30)が初選出された。来季は榎本喜八(東京)が1968年に樹立した史上最年少での2000安打更新も期待される。東京五輪での金メダル獲得へ、金字塔を打ち立てて勢いをつける。

  13年目で手にした栄冠に誇らしげな表情を浮かべた。坂本勇がMVPを初受賞。実にセ・リーグの遊撃手では初の偉業だ。

 「長い歴史で、ショートの人がいない中で受賞できたのは誇り。まさか頂けるとは夢にも思ってなかった。光栄です」

 5年ぶりのリーグ奪回を掲げた今季は、主に強打の2番打者として全143試合に出場。開幕から36試合連続出塁のリーグ記録を達成。5月1日の中日戦では、プロ野球の令和初アーチもマークした。球団生え抜きの右打者としては68年長嶋茂雄の39本を超える40本塁打を放ち、打率・312、94打点。主将5年目で悲願の優勝を果たした。一方で、日本シリーズではソフトバンクの前に4連敗。「この悔しさを晴らせるように、日本一を目指して頑張ります」と雪辱も誓った。

 名実ともに球界の顔になった。来季、順調ならば大台に到達する。現在、通算1884安打。2000安打まであと116本に迫る。今季173安打を放ったように、故障などがなければ、来季中の達成はほぼ確実だ。「一つの目標ですが、今まで一本一本、積み重ねてきた結果。一試合一試合いいパフォーマンスをしたい」とこれまで通り、目の前に集中する。

 さらに榎本喜八の持つ31歳229日の史上最年少記録も射程圏に捉える。来季は東京五輪の影響で、7月中旬から約1カ月間、試合が中断となる。前半戦の最終戦となる7月18日までの99試合で到達すれば、記録更新となる。1試合約1・17本のペースで達成する計算だ。最近3年は1・21本(19年)、1・39本(18年)、1・11本(17年)のペースだが、「そんなに甘くはない」と慢心はない。

 史上最年少で達成すれば、大舞台にも弾みがつく。10年ぶりの世界一に輝いた「プレミア12」では侍ジャパンの正遊撃手として活躍。「プレミア12」の大会後、「もっと、野球ファンだけじゃなくて、野球っていいなというプレーを見せられたら」と東京五輪への思いも語った。2000安打、そして金メダルへ。その先には日本一奪還もある。2020年を「坂本イヤー」にする。(青森 正宣)

 《大台あと116本》○…坂本勇(巨)は今季終了時の安打数が1884本。通算2000安打まであと116本に迫っている。坂本勇は現在30歳11カ月。通算2000安打の最年少到達は68年榎本(東京)の31歳7カ月(31歳229日)で、来季坂本勇に記録更新の期待がかかる。ただし、来季は東京五輪が開催されるため、7月19日から8月13日までプロ野球のレギュラーシーズンは一時中断となる(7月19、20日はオールスター)。7月18日までの巨人のチーム試合数は99試合。坂本勇はこの時点で31歳7カ月(31歳217日)。最近5シーズンの116安打目は平均97試合でクリアしており、最年少記録を塗り替える可能性は十分ありそうだ。 

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