矢野監督 球団13年ぶり11度目の屈辱「何もできなかったのが悔しかった」

[ 2019年9月15日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神0―3中日 ( 2019年9月14日    ナゴヤD )

ベンチで厳しい表情の矢野監督(撮影・大森 寛明)
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 阪神は14日、中日戦に臨み大野雄大投手(30)にノーヒットノーランを達成された。球団にとっては06年9月16日の中日戦で山本昌に喫して以来、13年ぶり11度目の屈辱。四球と失策による2走者のみの打者29人で攻撃が終了した。逆転でのクライマックスシリーズ(CS)出場へ望みをつなげたい矢野阪神が133試合目にして、今季最大となる不名誉な敗戦を味わった。

 異様な空気に包まれた中での打席だった。3点を追う9回2死。先発の大野雄が投じた126球目だ。151キロの速球を捉えた近本の打球は、無情にも三塁手の正面を突いた。13年ぶりとなるノーヒットノーラン…。マウンドを中心に歓喜の輪が広がる光景を横目に、猛虎は足早に球場を去った。

 「(大野雄の)状態は良かったから、なかなか簡単には崩せないかなと立ち上がりを見ても思っていた」

 矢野監督の予感が、皮肉にも現実となった。6回1死まで先頭から16人連続アウト。相手失策で初めて塁に出た梅野が、続く代打・上本の4球目に二盗を決めた場面が最大のチャンスだった。ストレートには振り遅れ、フォーク、ツーシームに幻惑された。7回1死から大山が四球を選んだのが最後の走者。一矢を報いることはできないまま、打者29人で全ての攻撃を終えた。

 「(大野雄)対策というかいろいろあるんだけど、いろいろなことを含めて変えた」

 今季の過去4試合では0勝2敗。天敵左腕の攻略へ向けて、打順を大幅に組み替えた。今季初めて大山を3番に据えると、5番には3年ぶりに北條を抜てき。6番には今季対戦では打率・429、1本塁打の陽川を起用した。しかし、用兵は不発。好機拡大の糸口すらつかめず、回を追うごとに攻撃陣への重圧は増していった。

 「真っすぐとツーシームの見極めができなかった。1球もバットに当たらなかったので…。何もできなかったのが悔しかった」

 圧倒された若き5番は、無力さを痛感していた。前日13日の中日戦で本塁打した福留は、連戦による疲労を考慮してベンチスタート。代打の切り札としてのスタンバイだったが出番はなく、鳥谷も今季最終戦となったナゴヤドームでの出場機会は訪れなかった。

 「もちろん、この負けも痛いけど、(ノーヒットノーランで負けても)2敗になるわけじゃないんでね。残りの戦いで俺らがどういう姿勢を見せるかというのが大事なんでね」

 現役時代と同じ場所で悲劇を味わった指揮官は、努めて前を向いた。逆転CS進出の希望は薄らぎつつあり、きょう15日も敗れれば優勝の可能性が完全に消滅する。残り10試合。矢野阪神の意地が見たい。
(山本 浩之)

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